研究課題/領域番号 |
16023255
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
晴山 雅人 札幌医科大学, 医学部, 教授 (10173098)
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研究分担者 |
坂田 耕一 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10235153)
小井戸 一光 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90153460)
大内 敦 札幌医科大学, 医学部, 助手 (70168863)
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キーワード | 放射線治療効果 / 低酸素細胞測定法 / 電子スピン共鳴法 / 免疫組織染色 / 細胞酸素濃度 |
研究概要 |
固形腫瘍は、通常、血管の分布が乏しく、低酸素状態となり放射線治療や温熱治療の効果に対して重大な影響を与える。つまり、低酸素状態では、.腫瘍は放射線抵抗性となり、実験的には、無酸素状態では、酸素分圧が20mmHg以上に比べ、約3倍の放射線抵抗性となる。従って、癌患者の治療前に、低酸素状態にある癌細胞の有無やその量を知ることは、適切な治療の選択の上で重要である。酸素センサーを用いて74例の癌患者の腫瘍内の異なる3部位において酸素分圧を測定すると共に生検を行い、誘導された低酸素誘導蛋白質の免疫組織染色ついて検討した。これら低酸素マーカ間において相関を有意にみとめた。一方、MVDはnecrosis以外の他の低酸素マーカとは全く関連を認めなかった。しかし、組織内のnecrosisは、全ての低酸素マーカと負の関連があった。ポッラログラフィックの酸素濃度とこれら低酸素マーカとの間に関連を全く認めず、測定したpo2とnecrosisのみに関連を認めた。これら低酸素マーカと子宮頸癌患者の予後を検討したが関連を見出せなかった。さらに、電子スピン共鳴法を用いた腫瘍の酸素濃度測定法の酸素濃度め画像化を試みMRIの最適な撮像パラメータの決定と画像の評価において、各種パラメータの設定や撮像シーケンスの検証し、低磁場のMRIにおける画像の取得方法やその最適化を行ったところ極めて明瞭な画像を得ることに成功した。最終目標である腫瘍内酸素濃度測定が可能な第一歩を終了した。
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