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2004 年度 実績報告書

カルシウムシグナルによる細胞質分裂制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16026221
研究機関近畿大学

研究代表者

杉浦 麗子  近畿大学, 薬学部, 教授 (90294206)

研究分担者 久野 高義  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50144564)
春藤 久人  神戸大学, 医学部, 助教授 (70206259)
キーワード細胞質分裂 / タンパク質リン酸化 / 酵母モデル生物 / 分子遺伝学 / MAPキナーゼ / カルシニューリン
研究概要

分裂酵母は動物細胞タイプの細胞分裂を示すことから、細胞周期のメカニズムを分子遺伝学的手法により明らかにすることのできる、優れたモデル生物である。
我々はタンパク質脱リン酸化酵素であるカルシニューリンのノックアウト細胞が著しい細胞質分裂の異常を示すことに着目し、カルシニューリンノックアウトと合成致死を示す変異体を取得してきた。またこれらの変異体の原因遺伝子として低分子量Gタンパク質であるRab/Ypt3,イノシトールリン脂質代謝に関わるPI4P5K,細胞質分裂に重要なType IIミオシンであるMyo3、細胞分裂に必須なリン酸化酵素であるCdc7などを同定してきた。さらに高等生物のERKのホモログであるPmk1MAPKも細胞質分裂に重要な働きをすることを明らかにし、Pmk1経路において機能する分子の同定を進めている。
本年度は新たにカルシニューリン経路において機能するmu adaptinがGolgiにおける細胞内輸送を制御することを明らかとしたが、mu adaptinのノックアウト細胞が細胞質分裂の異常を示すこと、Apm1-GFPがspindle pole bodyに局在することを示した。これらの結果は細胞内輸送と細胞周期という二つの極めて重要な生命現象が機能的に関連する可能性を示唆している。
また、Pmk1 MAPK-PKC経路において機能すると考えられる因子として細胞質分裂に必須な因子であるセプチンを同定し、ノックアウト細胞およびGFP融合タンパク質の作製により細胞内局在を明らかにした。またセプチンとPKCあるいはPmk1ノックアウトとのダブルノックアウト細胞を作製し、表現型を解析した。その結果セプチンとこれらのシグナル伝達経路の間に遺伝学的かつ機能的関係があることを示唆する結果が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Loss of Apm1,the AP-1 Clathrin-Adaptor mu1 Subunit, Causes Distinct Phenotypes and Synthetic Lethality with Calcineurin Deletion in Fission Yeast2004

    • 著者名/発表者名
      Kita A, Sugiura R, Shoji H, He Y, Deng L, Lu Y, Sio So, Takegawa K, Sakaue M, Shuntoh H, Kuno T
    • 雑誌名

      Mol Biol Cell. 15.6

      ページ: 2920-2931

  • [雑誌論文] Lub1 Participates in Ubiquitin Homeostasis and Stress Response via Maintenance of Cellular Ubiquitin Contents in Fission Yeast.2004

    • 著者名/発表者名
      Ogiso Y, Sugiura R, Kamo T, Yanagiya S, Lu Y, Okazaki K, Shuntoh H, Kuno T
    • 雑誌名

      Mol Cell Biol. 24.6

      ページ: 2324-2331

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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