• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

器官決定遺伝子に対する応答性を指標とするエピジェネティクス解析

研究課題

研究課題/領域番号 16027236
研究機関山口大学

研究代表者

村上 柳太郎  山口大学, 理学部, 助教授 (40182109)

キーワードショウジョウバエ / 消化管 / 内胚葉 / 後腸 / byn / dGATAe / 器官決定 / エピジェネティクス
研究概要

1.ショウジョウバエ内胚葉の分化形質発現を引き起こすdGATAeの解析
内胚葉の決定過程には転写因子であるGATA因子が重要な役割を担うこと知られている.我々はショウジョウバエの内胚葉で特異的に発現する新規GATA因子遺伝子dGATAeのクローニングと機能解析を行った.dGATAeは内胚葉に特異的に発現し,その分化形質発現に不可欠だった.dGATAeの強制発現によって外胚葉性器官である後腸で,いくつかの内胚葉の分化マーカーが誘導された.さらに,dGATAeを培養細胞であるS2細胞に強制発現させることにより,同様にマーカー遺伝子が誘導されるので,dGATAeが内胚葉の分化形質発現を引き起こすと結論された.S2細胞の実験系は今後の解析に有効であると期待される.これらの知見によって,ショウジョウバエ内胚葉と後腸の発生に関わる遺伝子経路がほぼ解明され,器官決定に関連するエピジェネティクスを研究するための重要な基盤が確立された.
2.dGATAe標的遺伝子の同定
dGATAeの強制発現で内胚葉マーカーが後腸で異所的に誘導されたが,胚の他の組織での発現誘導は必ずしも強いものではない.dGATAeによる誘導がどの内胚葉マーカー遺伝子でも同じであるかどうかを調べるため,内胚葉で特異的に発現する遺伝子をショウジョウバエ胚から分離されたESTクローンの発現パターン,およびマイクロアレイ解析によって選び出し,dGATAeに対する反応を調べた.dGATAe強制発現による誘導反応はマーカー遺伝子によって大きく異なっており,研究を進める上で考慮する必要がある.
3.後腸決定遺伝子bynの標的遺伝子の同定
後腸決定遺伝子bynでもdGATAeと同様に,その標的遺伝子の探索を行い,後腸の特定区画のマーカー遺伝子を10数個同定しており,byn遺伝子に対する反応解析を行っている.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] An endoderm-specific GATA factor gene, dGATAe, is required for the terminal differentiation of the Drosophila endoderm2005

    • 著者名/発表者名
      T.Okumura
    • 雑誌名

      Developmental Biology 278

      ページ: 355-378

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi