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2004 年度 実績報告書

ニワトリ胚消化管内胚葉領域化の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16027243
研究機関東京都立大学

研究代表者

福田 公子  東京都立大学, 理学研究科, 助手 (40285094)

キーワード領域化 / 内胚葉 / 移植 / 前後軸 / 発生学 / ニワトリ胚
研究概要

内胚葉は成立後,器官形成の前に,前後軸または背腹軸に沿って,おおまかに領域化する.この内胚葉の領域化がいつ,おこるのかについての研究をおこなった.まず,後腸領域の領域化がいつ起こるのかを調べるため,様々な時期の胚の後腸予定域内胚葉をDiIで標識し,前腸予定域内胚葉に移植し,Newの培養でおよそSt.13相当まで培養して後腸内胚葉マーカーであるCdxA,前腸内胚葉マーカーであるSox2の発現を調べた.まずSt.5では,前腸予定域に移植された後腸予定内胚葉は前腸領域に組み込まれ,Sox2を発現し,CdxAを発現することはなかったことから,前腸内胚葉に分化したと考えられ,St.5では後腸の領域化はまだであると考えられる.つぎにSt.11胚を使い,同様の実験を行ったところ,移植された細胞は同様に前腸に組み込まれるものの,CdxAを発現し,Sox2は発現しなかった.このことからSt.11では予定後腸内胚葉は既に領域化され,周りの環境に関わらず,後腸に分化すると考えられる.さらにSt.8で同様の移植実験を行うと,St.11と同様に予定後腸内胚葉は既に領域化されていることがわかった.つまり,後腸内胚葉はSt.5からSt.8の間に領域化されていると考えられる.次に前腸予定内胚葉の領域化の時期を決めるため,St.8で前腸予定内胚葉を後腸予定域に移植した.すると移植した細胞は後腸に組み込まれ,CdxAを発現し,Sox2は発現しなかった.これは前腸予定内胚葉がまだ領域化されていないことを示している.そしてSt.10を使って同様の実験をおこなうと,後腸に組み込まれた移植細胞はSox2を発現し,CdxAを発現することはなかったことから,St.10では前腸も領域化されたことがわかった.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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