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2005 年度 実績報告書

超対称ヒグス粒子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 16028213
研究機関広島大学

研究代表者

両角 卓也  広島大学, 大学院理学研究科, 助教授 (20253049)

研究分担者 本間 謙輔  広島大学, 大学院理学研究科, 助手 (40304399)
高橋 徹  広島大学, 大学院先端物質科学研究科, 助教授 (50253050)
キーワード素粒子論 / 素粒子実験
研究概要

ヒグス粒子を探索する上で必要なヒグス粒子の質量、崩壊モード、生成断面積、CP対称性に関する性質等を調べる目的で超対称性理論を基に研究を行った。
1.中性ヒグス粒子の質量に対する輻射補正を超対称シーソー模型に基づいて研究した。超対称シーソー模型では、ニュートリノとその超対称パートナーであるスカラーニュートリノによって最も軽い中性ヒグス粒子が輻射補正をうける。本研究ではまずニュートリノとスカラーニュートリノによる中性ヒグス粒子の質量に対する輻射補正を研究した。質量に対する繰り込みをおこなうための質量カウンター項を質量補正の発散部分を計算することで決定した。結論としては、発散は超対称性を破るSoft-Breaking Termの和に比例しており,(ml^2+mr^2+A^2)の形に比例している対数発散の形をしていることを示した。ここでml,mr,Aは超対称性を破る項でそれぞSU(2)2重項、SU(2)1重項のスカラーニュートリノのSoft Breaking termおよびA termの係数である。このカウンター項を使って質量補正の有限部分の一部を計算した。
2.有限部分の計算を行うためには、ニュートリノの質量行列(一重項-二重項)およびスカラーニュートリノの質量行列を研究して質量スペクトル、混合角をきめる必要がある。このために、CP対称性が保存する簡単な模型の場合に、スカラーニュートリノの質量行列を研究した。ニュートリノ側は2行2列のシーソー行列になり、よく知られている小さな質量と大きな質量が生じる。質量行列を対角化するための混合角は、デイラック質量とマヨラナ質量の比で書くことができる。一方、スカラーニュートリノの質量行列はそれぞれCP偶と奇の実スカラーニュートリノに対応して2つの2行2列の行列になる。スカラーニュートリノの質量固有値および混合行列を求め、超対称の破れによって、それらがどれだけニュートリノ側の質量固有値や混合角とずれるのかを求めた。
今後の展開は(1)(2)を基に質量補正を確定し、探索実験に提言する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Low scale seesaw model and lepton flavor violating rare B decays2006

    • 著者名/発表者名
      T.Fujihara
    • 雑誌名

      Physical Review D 73

      ページ: 074011

  • [雑誌論文] Cosmological Family Asymmetry and CP violation2005

    • 著者名/発表者名
      T.Fujihara
    • 雑誌名

      Physical Review D 72

      ページ: 016006

  • [図書] LINEAR COLLIDER PHYSICS IN THE NEW MILLENNIUM2005

    • 著者名/発表者名
      K.Fujii
    • 総ページ数
      499
    • 出版者
      World Scientific

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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