研究課題/領域番号 |
16030210
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
福島 甫 東海大学, 開発工学部, 教授 (00165276)
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研究分担者 |
虎谷 充浩 東海大学, 開発工学部, 助教授 (90246075)
小林 拓 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究所, 助手 (20313786)
HOLLER Robert 宇宙航空研究開発機構, 地球観測利用推進センター, 宇宙開発特別研究員 (30371149)
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キーワード | 黄砂 / 人為影響 / エアロゾル / 人工衛星 / リモートセンシング |
研究概要 |
本研究の第1の目標は、衛星データを用いた陸域・海域上の黄砂および人為起源の吸収性エアロゾルの空間分布を求める手法を開発することである。これには東アジア域におけるエアロゾル光学モデルを検討することも含まれる。第2の目標は、開発した手法をSeaWiFS等の衛星データに適用し、衛星エアロゾル観測データセットを作成し、研究コミュニティに提供することである。今年度の成果の概要は以下のようである。なお、本特定研究に参加している村山(東京海洋大)、鵜野(九大)、太田(北大)らの研究協力を得ている。 1.黄砂粒子の光学モデルに関する検討(福島・小林) 2001年および2002年春に観測された黄砂イベント時における黄砂エアマス4例について、化学天気予報システムCFORSから予測されるエアロゾル鉛直分布、天空放射輝度観測システムAERONETによるエアロゾル粒径分布から大気上端輝度を算出し、衛星観測値と比較して黄砂粒子の複素屈折率虚部の値を推定した。4例とも500nmで0.001程度と従来言われているよりも低い値が得られた。また、地上で捕集した粒子の粒径分布をコールターカウンタで測定する方法の改良を行い、長崎、岡山、甲府、東京で捕集した粒子の測定を行った。 2.森林火災起源のエアロゾルの衛星観測手法の開発(ヘラー) ADEOS-II/GLIの380nm帯と400(または412)nm帯を用いたsmokeエアロゾルの観測手法について検討し、地表面反射率が既知であれば光学的厚さをエアロゾルのタイプが推定できることを示した。 3.衛星エアロゾル画像Webページの運用およびデータセットの整備(福島・虎谷) 平成15年度に続き3〜5月の間SewWiFSおよびTOMSデータによるエアロゾル画像準実時間処理を実施し、化学天気予報システムCFORSによるエアロゾル種ごとの光学的厚さ予測画像とともにWebページ上で公開した。また、1998年〜2004年の全SeaWiFSデータの再処理を行い、最終年度の解析のための準備を行った。
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