• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

東アジア域の雲・エアロゾル相互作用の解明とその放射収支への影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16030215
研究機関総合地球環境学研究所

研究代表者

早坂 忠裕  総合地球環境学研究所, 研究部, 教授 (40202262)

研究分担者 久慈 誠  奈良女子大学, 理学部, 講師 (90260653)
河本 和明  総合地球環境学研究所, 研究部, 助手 (10353450)
キーワード放射収支 / エアロゾル間接効果 / 雲物理特性 / 衛星リモートセンシング
研究概要

本研究においては、過去20〜30年間の中国を対象に、日射計による日射量の直接観測データ、衛星観測による雲データから推定される日射量データおよび気象データを用いたパラメタリゼーションによる推定値を用いて、日射量の季節変化及び長期変動の解析を行なうと同時に、エアロゾルや雲の長期変動に関しても考察を加え、人間活動がこの地域の日射量に及ぼす影響の評価を試みた。
日射計データは中国気象局による定常観測によるもの、衛星観測雲データによる推定値としては、ISCCP-FDデータとGEWEX-SRBデータを用いた。また、気象データによる推定値は水蒸気量や日照時間等のデータに基づいて算出している。これらの比較、解析を行なったところ、各データセットは概ね一致しているが、大都市域や砂漠地域などで日射計データと衛星観測推定値の間に系統的な差(バイアス)が見られた。データの詳細な解析と放射伝達計算による定量的な評価の結果、このバイアスはエアロゾルに起因していることが示された。特に雲底下のエアロゾルも光吸収特性が強い場合には地上の日射量に大きく影響することが明らかになった。本特定領域研究の他のグループの研究成果やその他の研究成果から、東アジア域のエアロゾルはブラックカーボンや有機炭素を含む割合が多く、比較的光の吸収が比較的強いことが示されており、我々の結果と総合すると、人為起源エアロゾルが中国や東アジア域の日射量に大きく影響していると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Importance of aerosols in satellite-derived estimates of surface shortwave irradiance over China2006

    • 著者名/発表者名
      T.Hayasaka et al.
    • 雑誌名

      Geophysical Research Letters 33

      ページ: L06802, doi:10.1029/2005GL025093

  • [雑誌論文] Retrieval of Asian Dust Amount over Land using ADEOS-II/GLI near UV Data2005

    • 著者名/発表者名
      M.Kuji et al.
    • 雑誌名

      SOLA 1

      ページ: 33-36

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi