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2004 年度 実績報告書

供与結合型金属-金属結合を用いた多核錯体の自在構築

研究課題

研究課題/領域番号 16033206
研究機関早稲田大学

研究代表者

山口 正  早稲田大学, 理工学術院, 助教授 (40230362)

キーワード金属錯体化学 / 供与型金属-金属間結合 / 白金錯体 / 金属クラスター錯体
研究概要

本研究は,配位子場の強い炭素配位を有する白金II価錯体を用いてこれを他の金属イオンに配位させることにより核数の大きなクラスター錯体を合成することを目的としている。
アクセプターをAg+とした場合,白金上の配位子や対陰イオンの種類により一次元鎖錯体が得られる。これまでに得られている一次元鎖錯体はいずれも容易に結晶溶媒を失って結晶が崩れるため,電気伝導度の測定などが困難であった。本研究では新たに結晶の壊れにくい一次元鎖錯体の結晶,[{Pt(dbbp)(L)}{Ag(SbF6)}].nC6H6(L=4,4'-Me2bpy,5,5'-Me2bpy),を得ることができた。電気伝導性が期待されたが,光照射下においても絶縁体であった。
Pt->Cd結合を有する錯体としてはこれまで複核錯体のみしか得られていなかった。本研究では,PtaCd結合を有する三核以上の多核錯体を目指した。Cd源としてCdX2(X=Cl, Br, I)を用い,白金錯体として[Pt(thpy)2]を用いた場合に四核錯体,[{Pt(thpy)2CdX}2(μ-X)2](X=Cl, Br, I),が得られた。X-の二重架橋のCd複核錯体の各Cdに白金錯体が配位した構造をとっている。Pt-Cd距離は2.648(2)-2.684(2)ÅありPtとCdの間には供与型金属-金属間結合の存在が示唆される。しかし,Cd-Cd問距離は3.630(1)-3.839(1)Åあり,Cd-Cd間に結合は存在しない。また,同様にして反応させた溶液を1週間以上の長期間にわたって放置しておいた結果,5核錯体,[{Pt(thpy)2CdI2}2(μ-OH)2{Pt(thpy)2}],も得られた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Synthesis, characterization, and stereochemistry of S-bridged CoIIIMCoIII(M=PdII, PtII) trinuclear complexes containing two non-bridging...2004

    • 著者名/発表者名
      Chikamoto, Y., Hirotsu, M., Yamaguchi, T., Yoshimura, T., Konno
    • 雑誌名

      Jouranl of Chemical Society, Dalton Trans. 2004

      ページ: 3654-3661

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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