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2004 年度 実績報告書

アルコールにより再生するキラル金属アルコキシド触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16033214
研究機関千葉大学

研究代表者

柳澤 章  千葉大学, 理学部, 教授 (60183117)

研究分担者 荒井 孝義  千葉大学, 理学部, 助教授 (80272483)
キーワードキラル金属アルコキシド / アルコール / エノールエステル / アルデヒド / β-ヒドロキシケトン / アルドール反応 / イミン / マンニッヒ型反応
研究概要

本研究は、アルケニルトリクロロアセテートを基質とするアルドール反応において、反応後、系中に添加したメタノールにより再生するキラル金属アルコキシド触媒及びその等価体の開発を目指している。本年度はまず、ビナフチル骨格をもつキラルスズオキシドの合成を行った。このキラルスズ化合物を触媒量用いて、メタノールの存在下、アルケニルトリクロロアセテートとアルデヒドとのアルドール反応を試みたところ、目的とする付加体がシン選択的に得られた。主生成物であるシン体のエナンチオ選択性は低かったものの、アンチ体の方は81%eeを示した。さらに、目的とするキラルスズジメトキシド触媒を反応系中で発生させ、そのまま本アルドール反応に適用してみたところ、同様にキラル触媒として機能することが見出された。また、ジブチルスズジメトキシドが触媒するイミン類とアルケニルトリクロロアセテートとのマンニッヒ型反応について検討した結果、様々なアルジミンが反応し、目的とするβ-アミノケトンをシン選択的に与えることがわかった。さらにアルケニルトリクロロアセテートの基質一般性の検討を行ったところ、環状ケトンのみならず鎖状ケトン誘導体も良好な収率で生成物を与えることがわかった。一方、既に発表したジブチルスズジメトキシド触媒によるアルケニルトリクロロアセテートのアルドール反応において、反応時間を十分に長くとると、連続して脱離反応が進行し、α,β-不飽和ケトンが得られることも見出した。このアルドール/脱水連続反応においても様々なアルケニルトリクロロアセテートとアルデヒドを用いることができるが、その生成物はいずれもE配置を示す。本反応は古典的なα,β-不飽和ケトン合成法として知られるClaisen-Schmidt反応と比べて、より温和で殆ど中性の反応条件で行える点で、極性官能基を含む複雑な基質にも適用できることが期待される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Selective Synthesis of α,β-Unsaturated Ketones by Dibutyltin Dimethoxide-Catalyzed Condensation of Aldehydes with Alkenyl Trichloroacetates2004

    • 著者名/発表者名
      Akira Yanagisawa
    • 雑誌名

      Organic Letters 6・23

      ページ: 4281-4283

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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