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2004 年度 実績報告書

ニトリル錯体の動的制御に基づくナイトレン錯体の発生と触媒反応

研究課題

研究課題/領域番号 16033233
研究機関京都大学

研究代表者

大江 浩一  京都大学, 工学研究科, 教授 (90213636)

キーワードナイトレン錯体 / ニトリル / 遷移金属触媒 / アミド化
研究概要

原子効率性の高いナイトレン錯体の発生法を開発することは重要である。既に我々は,遷移金属によるアルキンの活性化によりカルベン錯体が原子効率的に発生することを見出し,それを利用した触媒的な分子変換反応を開発してきた。本研究では,この反応性原理をニトリル(炭素-窒素の三重結合)に拡張し,ニトリルの窒素原子をナイトレン源とする新しい触媒反応を開発する。今年度は,反応制御法としてアルキンの活性化で有効であった,転位と環化を利用してニトリルからのナイトレン錯体の発生法を検討した。
1,2-ジクロロエタン中,種々の遷移金属触媒の存在下,シアノメチルアセテートとスチレンとの反応を検討したところ2価のCu(OTf)_2を用いた時,シアノメチルアセテートのニトリル部分を窒素源とするスチレンのアミド化が進行した。なお,シアノメチルアセテート以外のニトリルを基質として用いた場合は,アミド化の進行は見られず,シアノメチルアセテートの反応特異性が明かとなった。本反応は,予想したナイトレン錯体の発生に基づくものではないものの,想定中間体へ水分子が付加した中間体を経て進行していると考えられる。また,β-シアノα,β-不飽和ケトンを基質とする環化を利用したナイトレン錯体発生法を用いた試みにおいても,2価のCu(OTf)_2触媒が活性を示し,β-シアノα,β-不飽和ケトンとスチレンの1:1付加物が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] GaCl_3-Catalyzed Skeletal Rearrangement of α,α,α-Trisubstituted Aldehydes2005

    • 著者名/発表者名
      M.Oshita, T.Okazaki, K.Ohe, N.Chatani
    • 雑誌名

      Org.Lett. 7

      ページ: 331-334

  • [図書] 有機合成のための触媒反応103,檜山爲次郎・野崎京子編2004

    • 著者名/発表者名
      大江浩一(分担)
    • 総ページ数
      20-21
    • 出版者
      東京化学同人

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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