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2005 年度 実績報告書

イミドイル金属活性種とそのフッ素化合物合成への応用

研究課題

研究課題/領域番号 16033241
研究機関神戸大学

研究代表者

網井 秀樹  神戸大学, 理学部, 助教授 (00284084)

キーワード有機フッ素化合物 / イミドイル金属種 / 有機金属化学
研究概要

含フッ素イミドイル金属活性種は、アシルアニオン等価体として作用する、有機フッ素化合物合成において有用な活性種である。本研究の目的は、含フッ素イミドイル金属種の構造、及びその一連の反応について調査することである。
私たちはイミドイル金属種の有用な合成化学的展開を目指し、今回、含フッ素イミドイルシランの効率的合成法を開発した。含フッ素イミドイルシランは、アシルアニオン等価体として働く有用な合成中間体である。2003年に私たちは、金属マグネシウムによる塩化含フッ素イミドイルのダブルシリル化について報告した。ダブルシリル化反応の際、まず塩化イミドイル中のイミドイル炭素-塩素結合切断が起こり、イミドイルマグネシウム種、続いてイミドイルシラン形成する。その後イミドイルシラン中の炭素-フッ素結合が瞬時に切断され、ビスシリルエナミンが生成する。今回行なった研究では、金属マグネシウムによって、中間体のイミドイルシランの選択的合成を行なった。第1段階のイミドイル炭素-ハロゲン結合切断を選択的に行なうため、1)反応に使用する金属マグネシウムの量比の減少、2)低温条件下で効率良く反応を行なうための添加物の検討、3)基質としての臭化イミドイルの利用を行い、イミドイルシランの選択的合成に成功した。
また、イミドイルパラジウム種を経由して得られる含フッ素α-ジイミンの分子変換を行い、新しい環状α-ジイミンの合成を行なった。パラジウム触媒存在下ヨウ化イミドイルの還元的2量化によって得られた直鎖型含フッ素a-ジイミンに対し、1)金属マグネシウムによる脱フッ素化-シリル化、2)分子内[2+2]環化付加、3)NBS酸化を行い、含フッ素4員環ジイミンを得ることができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Synthesis of 3,3,4,4-Tetrafluoro-1,2-bis(imino)cyclobutanes : A Cyclic Version of Fluorinated α-Diimines2006

    • 著者名/発表者名
      Hideki Amii
    • 雑誌名

      J.Fluorine Chem. (印刷中)

  • [雑誌論文] An Improved Synthesis of Fluorinated Imidoylsilanes2006

    • 著者名/発表者名
      Chie Akamatsu
    • 雑誌名

      Synthesis (印刷中)

  • [雑誌論文] Mg-Promoted Selective C-F Bond Cleavage : A General and Efficient Access to Difluoroenol Silyl Ethers and Their Derivatives2005

    • 著者名/発表者名
      Hideki Amii
    • 雑誌名

      Fluorine-Containing Synthons, ACS Symposium Series 第911号

      ページ: 455-475

  • [雑誌論文] A Rich Chemistry of Fluorinated Imidoyl Halides2005

    • 著者名/発表者名
      Kenji Uneyama
    • 雑誌名

      J.Fluorine Chem. 第126巻第2号

      ページ: 165-171

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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