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2004 年度 実績報告書

柔構造架橋配位子をもつ高反応活性複核金属錯体の創製と触媒反応開発

研究課題

研究課題/領域番号 16033246
研究機関九州大学

研究代表者

永島 英夫  九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (50159076)

キーワードヘテロバイメタリック / 複核錯体 / 触媒 / 原子移動型ラジカル反応 / アミジナート / アミノホスフィン
研究概要

本研究は、金属-金属相互作用や複数の金属による基質活性化を経由した特異的な触媒作用が期待される高反応活性複核有機金属錯体を、柔構造をもつ架橋配位子を用いて創製することを目的とする。とくに重点目標として、π供与性金属フラグメント、ルイス酸性を示す金属フラグメントを含む複核錯体を、それぞれ、アミジナートとアミノホスフィンを利用して創製し、複核構造特有の反応性を開拓するとともに、触媒反応として、有機合成(2量化、ラジカル型反応)、高分子合成(配位重合、ラジカル型重合)双方の観点からアルケンの化学変換を図る。アミジナートを架橋配位子とする新規ルテニウム2核錯体の合成に成功し、その動的挙動の解明と配位不飽和化を達成した。これを用いて、ラジカル環化反応、ラジカル付加反応、ラジカル重合を検討し、原子移動型の触媒反応の開発に成功した。架橋アミジナート配位子と比較対照するために、アルコキシドを架橋配位子とする複核ルテニウム錯体を合成し、原子移動型ラジカル反応を検討し、環化反応においてアミジナート錯体を上回る効率を達成した。また、性質の異なる複核錯体として、これまでの検討で問題があった架橋アミノホスフィン配位子をもつチタンー白金、チタンーパラジウム、チタンールテニウム複核錯体の合成経路を確立し、その構造、動的挙動を解明した。また、その反応性や触媒作用を、別のプロジェクトで研究しているアルコキシド配位子をもつチタンー金属カルボニル複核錯体と比較し、複核効果を明らかにした。これらの成果はいずれも投稿中、投稿準備中の新規な成果であり、次年度にこれらをもとにした錯体設計による効率的な触媒反応への展開をおこなう素地を築いた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The effect of titanium alkoxides in the synthesis of heterobimetallic complexes by titanocene (III) alkoxide-induced metal-metal bond cleavage of metal carbonyl dimers.2005

    • 著者名/発表者名
      S.Niibayashi, K.Mitsui, Y.Motoyama, H.Nagashima
    • 雑誌名

      Journal of Organometallic Chemistry 690

      ページ: 276-285

  • [雑誌論文] A cationic diruthenium amidinate,[(η^5-C_5Me_5)Ru(μ_2-i-PrN=C(Me)Ni-Pr)Ru(η^5C_5Me_5)]^+, as an efficient catalyst for the atom-transfer radical reactions.2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Motoyama, M.Gondo, S.Masuda, Y.Iwashita, H.Nagashima
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 33・4

      ページ: 442-443

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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