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2004 年度 実績報告書

金属触媒を用いるβ-水素脱離を制御したオレフィンへの求核付加反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16033259
研究機関同志社大学

研究代表者

太田 哲男  同志社大学, 工学部, 教授 (50213731)

キーワード選択的合成・反応 / 有機金属触媒 / 触媒設計・反応 / 環境調和型反応 / 求核付加反応
研究概要

カルボン酸類のオルフィンへの付加反応として,o-アニス酸と2-ノルボルネンの反応をルテニウム触媒〔(Cp^*RuCl_2)_2 1mol%,トリフルオロメタンスルホン酸銀6mol%、トリフェニルホスフィン2mol%〕存在下、85℃で18時間反応させると、2-メトキシ安息香酸exo-2-ノルボルニルが71%の収率で得られた。このタイプの付加反応は酸触媒でもいくらか進行することから、10mol%のトリフルオロメタンスルホン酸のみを触媒に用いて反応させたところ、29%の収率で炭素-炭素二重結合にカルボン酸の付加した生成物が得られた。興味深いことに、この酸触媒で得られた生成物はexo/endo比が3:1であり、ルテニウム触媒反応ではexo選択的に反応が起こるのとは異なる選択性であった。カルボン酸としてp-アニス酸を用いた場合、収率にほとんど違いはなかったが、安息香酸を用いると収率の低下が見られ(70%)、酢酸では反応はまったく進行しなかった。さらに、オレフィンとしてアリルベンゼンを用いた場合,トリフェニルホスフィン配位子を使うことにより50%収率で生成物が得られた。
アルコール類のオレフィンへの付加反応として,2-フェニルエタノールをスチレンとルテニウム触媒〔(Cp^*RuCl_2)_2 1mol%,トリフルオロメタンスルホン酸銀6mol%、トリフェニルホスフィン2mol%〕存在下に反応させたところ、2-フェニルエチル 1-フェニルエチル エーテルが最高83%で得られた。2-ノルボルネンと2-フェニルエタノールとの反応からは、カルボン酸の場合と同様、exoにアルコキシ基が結合した生成物を89%の収率で与えた。また、1-オクテンと2-フェニルエタノールとの反応でも、ルテニウム触媒を基質に対して10mol%用いることにより、2-オクチル 2-フェニルエチル エーテルが収率66%で得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Ruthenium-Catalyzed Addition Reaction of Alcohols across Olefins2005

    • 著者名/発表者名
      Y.Oe, T.Ohta, Y.Ito
    • 雑誌名

      SYNLETT

      ページ: 179-181

  • [雑誌論文] Ruthenium catalyzed addition reaction of carboxylic acid across olefins2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Oe, T.Ohta, Y.Ito
    • 雑誌名

      Chem.Commun.

      ページ: 1620-1621

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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