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2005 年度 実績報告書

研究施設におけるリスク管理システム・リスクコミュニケーション手法の比較法的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16034101
研究機関関東学院大学

研究代表者

織 朱實  関東学院大学, 法学部, 助教授 (70367267)

研究分担者 早瀬 隆司  長崎大学, 環境科学部, 教授 (40301361)
吉川 肇子  慶應義塾大学, 商学部, 助教授 (70214830)
キーワードリスクコミュニケーション / OSHA / EHS / リスク / 自主的保全プログラム
研究概要

織は、昨年度の文献調査に引き続き、米国大学研究機関のEHS(環境健康安全)プログラムの2つの事例として、ハーバード大学とMIT(マサチューセッツ工科大学)のプログラム概要と運営について詳細・追跡調査を行なった上で両大学のEHSプログラムのアプローチの違いの分析を行った。MITの分権・分散型タイプに対して、ハーバード大学は中央集中・集権型タイプという大学の組織上の違いがあるものの、両大学ともに、厳しくなる環境政策執行に対応するために、一般安全管理・生物学的安全管理・化学物質管理・放射性物質管理・廃棄物管理のそれぞれの問題に対して、組織、訓練・教育体制、学内外のコミュニケーション手法の確立に時間とコストをかけている。プログラムを組織した歴史的・法的背景(EPAやOSHAとの関係)、意思決定方法と運営実態、広報や伝達を含むリスクコミュニケーション手法、(ウェブサイトなどを含む)トレーニングプログラム、地域NGOとの協力体制などは、我が国の大学研究機関がEHSプログラムを導入する際にも参考となるものである。
早瀬は、米国の労働安全衛生法の概要及びその施行を担当する安全衛生庁(OSHA)の活動に着目した。特に、今後業態やリスクのシナリオ及び形態が多様化する中で従来の一律の規制及び監督による法制度の施行はますます困難となることが予想される。従って、事業者の自主的な労働安全衛生管理を推進するという視点からの事業者「支援」のための取り組みに重点を置き、その施策の要点を考察した。
吉川は、リスク・コミュニケーションにおけるコミュニケーション技術の検討をさらに進めた。また、化学物質のリスク・コミュニケーションツールとして開発していたゲームの普及をワークショップで行うなど、成果の社会への還元に努めた。こうした手法の開発は、大学における安全教育の普及においても、寄与するものであると考えられるから、今後このようなツールのいっそうの開発および普及活動に努める予定である。

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2006 2005 その他

すべて 雑誌論文 (8件) 図書 (6件)

  • [雑誌論文] 環境情報公開と法2005

    • 著者名/発表者名
      織朱實
    • 雑誌名

      環境技術学会 第34巻第6号

      ページ: 31-35

  • [雑誌論文] 容器リサイクル法改正に向けての考察2005

    • 著者名/発表者名
      織朱實
    • 雑誌名

      月刊廃棄物 7月号

      ページ: 6-13

  • [雑誌論文] 廃棄物の安全とリスクコミュニケーション2005

    • 著者名/発表者名
      織朱實
    • 雑誌名

      ケミカルエンジニアリング((株)化学工業者) 50巻第11号

      ページ: 26-31

  • [雑誌論文] 特集:容器包装リサイクル法改正-事業者、自治体、消費者は自主協定で連携を2005

    • 著者名/発表者名
      織朱實
    • 雑誌名

      月刊地球環境(日本工業新聞社) 1月号

      ページ: 37

  • [雑誌論文] Environmental Cooperation in Chaiienging for the Empowering of Rural Farmers and Market Retailers2005

    • 著者名/発表者名
      Takasi Hayase, Mohamad Soerjani
    • 雑誌名

      The 21^<st> Century Asian Conference on Environmental Issue

      ページ: 206-211

  • [雑誌論文] In T.Arai, S.Yamamoto, K.Makino(Eds.), Systems and Human Science : For Safety, Security, and Dependability.2005

    • 著者名/発表者名
      吉川 肇子
    • 雑誌名

      Trust and acceptance of risks. 43

      ページ: 113-122

  • [雑誌論文] 食品安全性に関する知識が消費者の態度に与える影響(共)2005

    • 著者名/発表者名
      共著者:佐藤和夫, 合崎英男, 吉川肇子, 澤田学
    • 雑誌名

      農業情報研究 14-1

      ページ: 41-52

  • [雑誌論文] 囚人のジレンマゲームにおける意思決定と焦点化

    • 著者名/発表者名
      共著者:藤井聡, 竹村和久, 吉川肇子
    • 雑誌名

      理論心理学研究 (編集印刷中)

  • [図書] 安全安心のための社会技術(分担執筆)(担当部分:第5章 安全から安心へ)2006

    • 著者名/発表者名
      吉川肇子
    • 総ページ数
      384(287-325)
    • 出版者
      東京大学出版会
  • [図書] 高分子辞典(第3版)(高分子学会編集)2005

    • 著者名/発表者名
      織朱實
    • 総ページ数
      800(665)
    • 出版者
      朝倉書店
  • [図書] 防災ゲームで学ぶリスク・コミュニケーションークロスロードへの招待2005

    • 著者名/発表者名
      共著者:矢守克也, 吉川肇子, 網代剛
    • 総ページ数
      175
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
  • [図書] 経済と経営のための統計学(共)2005

    • 著者名/発表者名
      共著者:牧 厚志, 和合 肇, 西山 茂, 人見 光太郎, 吉川肇子, 吉田 栄介, 濱岡 豊
    • 総ページ数
      386
    • 出版者
      有斐閣
  • [図書] 水環境ハンドブック(日本水環境学会編、共著(第21章(未定)節「閉塞性水域の水質保全計画」を分担執筆

    • 著者名/発表者名
      早瀬隆司
    • 出版者
      朝倉書店(編集印刷中)
  • [図書] 地球環境システム(「自然と社会環境のための工学-新たな土木工業の体系-」第10巻 土木学会監修、共著(第5章「市場経済制度がもたらす地球環境変化」を分担執筆

    • 著者名/発表者名
      早瀬隆司
    • 出版者
      朝倉書店(編集印刷中)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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