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2004 年度 実績報告書

三次元画像情報を用いた生体内部ひずみ場のin vivo計測

研究課題

研究課題/領域番号 16035205
研究機関東京大学

研究代表者

吉川 暢宏  東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (70230696)

キーワードX線CT / 画像処理 / ひずみ場計測 / 材料構成則 / 非侵襲試験 / 有限要素法 / バイオメカニクス / 最適化法
研究概要

形状に関する情報のみならず,力学場に関する情報を医療画像から抽出することが目的である.代表的医療画像装置であるX線CTにより,ある時点を基準とした形の変化が高速かっ高精度で観測できるとの設定で,変位場とその空間微分であるひずみ場を計測する技術を開発した.開発した手法の概略は次のとおりである.
画像データ取得 無負荷である基準状態と,外力が加わり変形した荷重状態双方に関して,十分な空間精度でX線CT画像を撮影し,三次元ボクセル画像が構成可能なデータがそろっているものとする.これら2組のデータセットを用いて,物体内部の変位場,すなわち,ある物質点が,荷重負荷によりどの位置に移動したかを特定する.
変位関数の設定 同一物質点に関して,無負荷状態での位置と荷重状態での位置の間の関係を記述するのが変位関数である.これまでは,フーリエ級数を基底関数として採用したが,十分な精度で三次元変位場を表現するには,膨大な計算機負荷が発生することがわかった.その限界を克服するため,B-スプライン関数を採用することとした.これにより,変位場の複雑度の違いにあわせて,動的に非線形度を変化させることが可能となった.すなわち,B-スプライン関数の節点を,最初は粗く等間隔の格子点として設定し,変位場同定の進行にあわせて,機動的に節点間隔を変化させる.この操作には,アダプティブ有限要素法のh法が応用できる.これにより,部分的な変位場の複雑度の違いに対処できる.
未知パラメータの同定 実際に計測された画素値分布と,B-スプライン関数変位場により仮想的に変形させた前画素値分布の差を誤差関数とする.その誤差関数を最小化する未知系数値を勾配法の一種である,Levenberg-Marquardt法により求める.
以上の定式を導出し,簡易的に作成した画像データを用いて,提示した手法の妥当性を確認した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] X線CT画像による不均質体内部の三次元変位場同定2004

    • 著者名/発表者名
      吉川暢宏, 中本与一, 桑水流 理, 川山高寛
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集(A編) 70巻697号

      ページ: 1284-1291

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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