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2004 年度 実績報告書

充填スクッテルダイト類似化合物の探索とその基礎物性

研究課題

研究課題/領域番号 16037206
研究機関横浜国立大学

研究代表者

鈴木 和也  国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (80206466)

キーワード充填スクッテルダイト / カゴ状物質 / 強相関電子系
研究概要

本研究は、充填スクッテルダイトに特徴的な結晶構造を持つ新しい物質を創製し、興味ある物性を発現させることを主たる目的とした。物質設計の立場から、立方晶でかつ希土類金属位置の結晶対称性が高く、希土類金属が多くの原子に囲まれて互いに孤立した化合物の探索を行い、その例となる化合物群R_2Rh_<15>Si_7、R_3Pt_<23>Si_<11>、R_4Pd_<29>Si_<15>の合成と基礎物性(電気抵抗率、磁化率、比熱)測定を行った。R_2Rh_<15>Si_7は希土類金属原子の位置に異なる2つのサイトが存在するがそれらはいずれもTd対称性を持つ。R=La,Ce,Prの3種の化合物を合成し、物性測定から以下のような事例が明らかになった。(1)Ce_2Rh_<15>Si_7は金属的な化合物で、Ceは価数揺動状態にあり、低温まで超伝導、磁気秩序、高濃度近藤効果、および多重極子の関係する物性は見られなかった。(2)Pr_2Rh_<15>Si_7の磁化率は低温までキュリー則に従い3K付近にわずかに異常を示した。磁化率の温度変化から、Prの4f電子の基底状態は縮退しており非磁性でない。比熱の測定結果は2K付近に極大を持つように見え、これらの結果は充填スクッテルダイトPrOs_4Sb_<12>の挙動とよく似ている。そのほか、R_3Pt_<23>Si_<11>、R_4Pd_<29>Si_<15>の合成を行ったが単一相の分離は困難であった。また、充填スクッテルダイトの新たな単結晶育成方法として、アルカリハライドを用いたフラックス法を試みたが現在までのところ単結晶育成には成功していない。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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