研究概要 |
B細胞の免疫記憶の分子基盤を解明するため、1)、AIDの生理的発現及び発現履歴とメモリーB細胞の関係を検討する。2)、AIDのsomatic hyperumutationとクラススイッチのco-factorの単離。を行なっている。 1、AID遺伝子座の、GFP-Creをknock inマウスを作成したが、GFP, Cre両方ともAIDの発現履歴をモニターするには充分でない事が判明した。GFP-creがレポータータンパクとしての活性が弱い事とタンパクの発現量が充分でない事が考えられた。これらの反省をふまえてBAC AIDトランスジェニックの系に変更してプロジェクトを継続していく。この系はプロモーター領域を含むAID遺伝子座にヒトCD2が挿入されており、CD2がAID発現のマーカーとなる事が期待される。 2,現在、大腸菌two hybrid screening法と免疫沈降法を用いてAID結合タンパクを網羅的に同定している段階で、これら2つの手法より新たにAID結合タンパクとして14候補を同定した。今後は、各候補が、どのようなモードでAIDと結合しているかを検討していく。具体的には、in vitroにて、候補とAIDの双方の変異体を用いた結合実験、細胞分画に分けた時の結合を確認する。最後にAIDの機能を候補で説明できるかを検討する予定である。
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