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2004 年度 実績報告書

酵母を用いたHIVを含むレトロウイルス出芽制御宿主因子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16044227
研究機関大阪大学

研究代表者

櫻木 小百合  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (90312214)

キーワードウイルス / 細胞・組織 / 微生物
研究概要

ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)などのレトロウイルスの感染細胞からの出芽は、構造タンパクのひとつであるGagの単独発現で必要十分である。ウイルスは、粒子の組み立てや細胞膜からの出芽に細胞内の膜輸送経路を利用していると考えられている。
研究代表者はこれまでに出芽酵母の細胞壁を除去することにより、出芽酵母内に発現させたHIV-1のGag蛋白によりウイルス様粒子が形成され、形質膜より放出されることを初めて観察した。
そこで、研究代表者はこの現象の応用を考え、HIV-1のGagとホタル・ルシフェレースの融合蛋白を構築した。これを出芽酵母内に発現させ、細胞壁を取り除いたスフェロプラストより融合蛋白が集合・組み立てを経て、ウイルス様粒子として形質膜より放出されることを確認した。これまでにGag蛋白のカルボキシ末端にホタル・ルシフェレースのように長いアミノ酸配列が融合している状態でのウイルス様粒子もしくはウイルス粒子の形成は報告されていなかった。このルシフェレース活性を測定することにより、細胞内でのGag蛋白の発現量、細胞より放出されたウイルス量(ウイルス様粒子量)を定量することも可能である。
哺乳細胞においてもこの融合環白発現ベクターを導入して、出芽酵母と同様にウイルス様粒子が形質膜より放出されるかについても検討している。
これまでの結果をウイルス様粒子出芽効率測定法の開発として論文投稿する予定である。この実験系はレトロウイルスを含む膜ウイルスの出芽を阻害する薬剤などの探索を行う際、ハイスループット実験等に有効であることが期待される。さらにこのウイルス様粒子出芽効率測定法を用いて、出芽酵母でのHIV-1の出芽に関与する宿主因子同定のスクリーニングを行う予定である。

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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