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2005 年度 実績報告書

GPIアンカー型蛋白質の輸送機構の解明:ラフトヘのアプローチとして

研究課題

研究課題/領域番号 16044228
研究機関大阪大学

研究代表者

前田 裕輔  大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (00294124)

研究分担者 木下 タロウ  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10153165)
キーワードGPIアンカー / 輸送 / ラフト / リモデリング
研究概要

GPIアンカー型蛋白質の輸送に関与する因子を同定しラフトによる膜輸送を解析するために、レポーター蛋白としての温度感受性GPIアンカー型蛋白質の作成しそれを発現する細胞株を樹立した。(1)この細胞を変異原で処理しGPIアンカー型蛋白質の輸送の遅滞を指標に変異細胞を濃縮し多数の変異株を樹立した。その中の一つの変異株は、我々が既に報告済みのGPIアンカー型蛋白質の輸送の遅滞をおこすPGAP1の変異体であった。また別の変異細胞ではゴルジ体の変形やいくつかの細胞内オルガネラマーカー蛋白の局在異常及び幾つかの蛋白質のおそらくは糖鎖修飾の異常による分子量の異常を認め、これらは繋留因子複合体COGの異常と知られている変異細胞に酷似しておりこの繋留因子複合体に関与する遺伝子の異常が強く示唆されるが、これまで知られている変異細胞株の責任遺伝子Cog1,Cog2ではその表現系は回復せず新規の変異細胞株であると考えられる。(2)レポーター遺伝子発現系を組み込んだ細胞株とRNAi方法を用いることにより、哺乳類細胞で初めてp23蛋白質ファミリーがGPIアンカー型蛋白質の輸送に関与している証拠を得た。(3)レトロウイルスによるRNAiライブラリーを構築した。このRNAiライブラリーを用いることによりGPIアンカー型蛋白質の輸送の遅滞をおこす変異細胞株を複数樹立した。(4)レポーター蛋白である温度感受性GPIアンカー型蛋白質を用いて、我々が以前樹立したGPIアンカー型蛋白質の生合成は正常であるが、細胞表面の発現が著しく低下する変異細胞を解析した。その結果、GPIアンカー型蛋白質の脂質部分のリモデリング機構の異常が原因であることを証明し(田嶌らMBC,2006)、同時にGPIアンカー型蛋白質のリモデリング機構に関与する初めての遺伝子PGAP2を同定した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] DPM1, the catalytic subunit of dolichol-phosphate-mannose synthase, is tethered to and stabilized on the endoplasmic reticulum membrane by DPM3.2006

    • 著者名/発表者名
      Ashida, H.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 281

      ページ: 896-904

  • [雑誌論文] PGAP2 is essential for correct processing and stable expression of GPI-anchored proteins.2006

    • 著者名/発表者名
      Tashima, Y.
    • 雑誌名

      Mol.Biol.Cell 17

      ページ: 1410-1420

  • [雑誌論文] The Initial Enzyme for Glycosylphosphatidylinositol Biosynthesis Requires PIG-Y, a Seventh Component.2005

    • 著者名/発表者名
      Murakami, Y.
    • 雑誌名

      Mol.Biol.Cell 16

      ページ: 5236-5246

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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