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2004 年度 実績報告書

生殖細胞の性分化機構:雌雄配偶子形成過程における共通・相違性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16045216
研究機関独立行政法人水産総合研究センター

研究代表者

小林 亨  独立行政法人水産総合研究センター, 養殖研究所, 主任研究官 (30221972)

キーワード減数分裂 / 性分化 / in vitro / Dmc1 / PGC / 魚類
研究概要

「生殖腺の性分化過程における減数分裂移行の性差」は、少なくとも脊椎動物で保存された現象であるが、未だ「減数分裂への移行の性差の分子機構」は、ほ乳類を含めて分かっていない。本研究課題では、「生殖細胞の性分化」機構を明らかにするために、魚類で生殖腺の性分化に関する研究がもっとも進んでいて、かつ、遺伝的性が明らかなティラピアを用いて「減数分裂移行の性差」を試験管内で再現する培養系を確立した。この試験管内生殖腺性分化再現系はin vivoとほぼ同様な時間軸で生殖細胞の分化程度を再現し、雌生殖腺では減数分裂期へと移行するが、雄生殖腺では原細胞期に止まったままである。この実験系を用いて、雌雄生殖細胞分化の性差に呼応して発現を示す遺伝子産物をサブトラクション、Reverse Northern、ISH法により検索した。その結果、現在のところ、雌生殖腺で発現が増加するものを11個、雄生殖腺で発現が増加するものを4個、得た。雌生殖腺で発現の増加するものの中で、FR-2、FR-3は、共に卵母細胞にドミナントな発現を示すが、FR-3はさらに、減数分裂初期の卵母細胞にも特異的に発現する。しかし、両者は雄の生殖細胞ではその発現がみられなかった。一方、雄生殖腺で発現の増加するものの中でMR-2は、精細管形成期の間充織細胞にドミナントな発現を示すことが明らかとなった。また、雌生殖腺で発現の増加するものの1つであるFR-11は、分泌性因子の特徴をもつ。このリコンビナントタンパクを試験管内生殖腺性分化再現培養系に添加すると本来、減数分裂への移行を示さない雄生殖腺内の生殖細胞が減数分裂期に移行することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Molecular cloning and gene expression of Foxl2 in the Nile tilapia, Oreochromis niloticus.2004

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi, T., Wang, D-S., Zou, L-Y., Nagahama, Y.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 320・1

      ページ: 83-89

  • [雑誌論文] The cloning of cyclin B3 and its gene expression during hormonally induced spermatogenesis in the teleost, Anguilla japonica.2004

    • 著者名/発表者名
      Kajiura-Kobayashi, H., Kobayashi, T., Nagahama, Y
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 323・1

      ページ: 288-292

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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