• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

アディポネクチンの超分子構造・相互作用解析

研究課題

研究課題/領域番号 16046213
研究機関大阪大学

研究代表者

小林 祐次  大阪大学, 薬学研究科, 教授 (20127228)

研究分担者 大久保 忠恭  大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (90272997)
吉田 卓也  大阪大学, 薬学研究科, 助手 (00294116)
キーワードアディポネクチン / 超分子 / コラーゲン様ドメイン / 立体構造 / 分子間相互作用
研究概要

アディポネクチンの会合状態は、その生理的な機能に重要であることが知られている。そこで我々はアデイポネクチン分子のN末端側に存在する(X-Y-Gly)_nの繰り返し配列を持徴とするコラーゲン様ドメインに注目しその構造、会合状態に関する研究を行った。まず大腸菌を用いたアディポネクチン、及びそのドメインの大量発現・精製系を構築し、得られたアディポネクチン分子についてその物性評価をおこなった。円偏光2色性スペクトル測定の結果、アディポネクチンN末端側のコラーゲン様ドメインは、αヘリックス、βシート等の2次構造は示さないことが示されたが、一方で222nmにおけるCD値からは、温度依存的な構造転移の存在が示唆された。また、コラーゲン様構造の基礎的研究として、コラーゲンモデルペプチド(X-Y-Gly)_<10>を用い、水酸基をもつHypのほか、水酸基を電気陰性度の最も高いフッ素原子に置換したフルオロプロリンを含むモデルペプチドを合成して示差走査熱量計DSCによる熱測定を行い、ヒドロキシプロリン,フルオロプロリンともにトリプルヘリックス構造の熱安定性を上昇させる働きはあるものの、安定化機構は大きく異なっており、前者はエンタルピー的,後者はエントロピー的な効果によって安定化されていることを示した。またこれらの安定化機構が、モデルペプチドの部分モル体積と露出表面積(ASA)から推定されるモデルペプチドと水分子との相互作用によってよく説明されることを明らかとした。これらの基礎的検討により、変異体を用いたシステマティックな物理化学的研究が、コラーゲン様構造の安定性解析に有効であることが示された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] X-ray crystallography study on ribosome recycling: The mechanism of binding and action of RRF on the large subunit2005

    • 著者名/発表者名
      Wilson, D.N. et al.
    • 雑誌名

      EMBO J. 24

      ページ: 251-260

  • [雑誌論文] Stabilization mechanism of triple helical structure of collagen molecules2004

    • 著者名/発表者名
      Nishi, Y. et al.
    • 雑誌名

      Letters in Peptide Science 10

      ページ: 533-537

  • [雑誌論文] Stabilization of Triple Helical Structure of Collagen Molecule2004

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi, Y. et al.
    • 雑誌名

      Peptide Science 2003

      ページ: 25-28

  • [雑誌論文] Two States of the Triple Helix in the Thermal Transition of the Collagen Model Peptide (Pro-Pro-Gly)102004

    • 著者名/発表者名
      Kai, T.et al.
    • 雑誌名

      J.Biomol.Struct.Dyn. 22

      ページ: 51-58

  • [雑誌論文] Complete Thermal - Unfolding Profiles of Oxidized and Reduced Cytochromes C2004

    • 著者名/発表者名
      Uchiyama, S. et al.
    • 雑誌名

      J.Am.Chem.Soc. 126

      ページ: 14684-14685

  • [雑誌論文] Solution Structure of Ribosomal Protein L16 from Thermus thermophilus HB82004

    • 著者名/発表者名
      Nishimura, M. et al.
    • 雑誌名

      J.Mol.Biol. 344

      ページ: 1369-1383

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi