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2005 年度 実績報告書

脂肪細胞分化初期に機能する因子群のシグナル伝達機構

研究課題

研究課題/領域番号 16046221
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

今川 正良  名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 教授 (20136823)

キーワード肥満 / 脂肪細胞 / 糖尿病 / 細胞分化 / 生活習慣病 / 転写因子
研究概要

生活習慣病の克服には、脂肪細胞肥大化の研究と並び、脂肪細胞分化機構の解明も重要な課題である。しかし、脂肪細胞分化の初期における変化は不明な点が多い。我々は、すでに脂肪細胞分化の最も初期に発現が変動する遺伝子群を多数単離した。そこで本研究では,脂肪細胞分化初期におけるシグナル伝達の全容を明らかにすることを目的として、単離した因子群の脂肪分化に関わる影響ならびにそれらのシグナル伝達経路について検討し、以下の結果を得た。
1)fad24の分化初期におけるclonal expansionに対する影響を検討したところ、細胞増殖に深く関わっている可能性が示唆された。
2)fad104のホモノックアウトマウスを作製したところ、生後1日以内に死亡することが明らかとなった。現在その要因を解析するとともに、ヘテロノックアウトマウスならびにMEF細胞を用いて脂肪細胞分化との関連を検討中である。
3)新規遺伝子として単離したfad123は、その後他のグループによって同定されたSLC39A14と同一であることがわかった。SLC39A14は、亜鉛トランスポーターのファミリーであるLZTグループに属するが、トランスポーターとしての機能を持たないものとされていた。我々は、SLC39A14が亜鉛トランスポーターとして働くタンパク質であることを初めて明らかにした。
4)今年度新たに新規遺伝子としてfad49を単離した。RNAi法により、この因子も脂肪細胞分化に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。局在の検討などにより、fad49は脂肪細胞分化の初期においてスキャフォールド機能を有し、種々のシグナル伝達ネットワークに密接に関与している可能性が強く示唆された。
以上のように、脂肪細胞分化初期に発現する新規遺伝子として、fad24,fad104,fad123,fad49の4つの遺伝子の機能解析を行い、それらの個々の役割を明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] SLC39A14, a LZT protein, is induced in adipogenesis and transports zinc.2005

    • 著者名/発表者名
      Tominaga, K., Kagata, T., Johmura, Y., Hishida, T., Nishizuka, M., Imagawa, M.
    • 雑誌名

      FEBS J. 272・7

      ページ: 1590-1599

  • [雑誌論文] Design, synthesis, and biological activity of novel PPARγ ligands based on rosiglitazone and 15d-PGJ2.2005

    • 著者名/発表者名
      Usui, S., Suzuki, T., Hattori, Y., Etoh, K., Fujieda, H., Nishizuka, M., Imagawa, M., Nakagawa, H., Kohda, K., Miyata, N.
    • 雑誌名

      Bioorg.Med.Chem.Lett. 15・6

      ページ: 1547-1551

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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