研究課題/領域番号 |
16047213
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
福田 敦夫 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 教授 (50254272)
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研究分担者 |
山田 順子 静岡大学, 大学院・電子科学研究科, 助手 (30334965)
井上 浩一 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 助手 (80345818)
窪田 寿彦 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 助手 (80377746)
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キーワード | クロライドイオン / クロラドトランスポーター / インターニューロン / イメージング / GABA / 海馬 / てんかん / アストロサイト |
研究概要 |
1.アストロサイト親和性色素によるGAD67-GFP knock-inマウス脳スライスでのアストロサイト可視化[福田・窪田・山田・井上]:海馬スライスのCA1錐体細胞において、パッチクランプによる膜電位とCl^-感受性蛍光色素MEQによる[Cl^-]_iの同時記録を行い、シェーファー側枝テタヌス刺激中のGABA_A受容体過剰刺激による[Cl^-]_i上昇が、GABA作用の抑制から興奮(テタヌス後脱分極)への逆転を起こすことを明らかにした。この[Cl^-]_i上昇の持続中は、basket細胞のburst発火が錐体細胞に後発射を惹起した。そこでまず、この実験系においてアストロサイトの[Cl^-]_i変化を測定する方法を開発した。すなわち、GAD67-GFP knock-inマウスの海馬スライス標本を、アストロサイト親和性色素のsulforhodamine 101 (100nM)で20分間インキュベートすることにより、GABA細胞をGFP蛍光で、アストロサイトをrhodamine蛍光で識別することができた。同定したアストロサイトにパッチ電極からMEQを注入し、アストロサイトの[Cl^-]_i変化を測定することに世界で初めて成功した。 2.グリア欠損モデルを用いた比較実験によるグリア型Cl^-トランスポーターによる神経細胞[Cl^-]_i調節の検討[福田・窪田]:海馬脳スライスを膜電位感受性蛍光色素JPW1114で染色し、双極タングステン電極で刺激した場合の興奮の空間的伝播を膜電位イメージングで可視化した。グリア選択性代謝阻害剤のfluorocitrate(100μM)でスライスを前処置し、急性的にアストロサイトの代謝を選択的に阻害した脳スライスの作成法を検討した。
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