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2004 年度 実績報告書

神経細胞によるミクログリアの機能調節に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16047228
研究機関創価大学

研究代表者

中嶋 一行  創価大学, 工学部, 助教授 (50175494)

キーワードミクログリア / プラスミノーゲンアクチベーター / 顔面神経 / ニューロン / 培養上清
研究概要

ラットの顔面神経切断時、顔面神経核にプラスミノーゲンアクチベーター(PA)が誘導された。このPAは阻害剤に対する感受性および分子量から、組織型PA(tPA)ではなく、ウロキナーゼ型PA(uPA)と同定された。そのuPAの産生経過は、ミクログリアの活性化経過とよく似ていることから、傷害された神経細胞によりミクログリアが活性化され、uPAを産生したものと推測された。そこでさらに、この現象を、培養ニューロンと培養ミクログリアを使用して検証した。
ミクログリアとニューロンの共培養および培養上清の添加実験により、uPAを産生/分泌する細胞はミクログリアであり、ニューロンはその産生/分泌を促進することが明らかになった。ニューロンの培養上清(NCM)自身はuPAをほとんど含まないにも関わらず、ミクログリアのuPA産生/分泌を容量依存的に促進した。このNCMによるミクログリアの活性化作用は、リポポリサッカライド(LPS)による活性化と異なり、TNFα、IL-1βや一酸化窒素(NO)を誘導しなかった。しかし、ミクログリア細胞内の5'-ヌクレオチダーゼや酸フォスファターゼの比活性を上昇させる活性を示した。また、このNCMの活性は、熱に比較的不安定であった。
以上の結果から、ニューロンはミクログリアの機能を調節する因子を産生すること、その因子はLPSによる活性化とは異なるメカニズムでミクログリアに作用することが示唆された。顔面神経切断時、このような因子がミクログリアに作用する可能性が推測される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Axotomy-dependent urokinase induction in the rat facial nucleus : possible stimulation of microglia by neurons2004

    • 著者名/発表者名
      Nakajima K et al.
    • 雑誌名

      Neurochem.Int. 46

      ページ: 107-116

  • [雑誌論文] Microglia : Neuroprotective and neurotrophic cells in the central nervous system2004

    • 著者名/発表者名
      Nakajima K, Kohsaka S
    • 雑誌名

      Current Drugs-Cardiovascular & Haematological Disorders 4

      ページ: 65-84

  • [図書] Neuroglia second edition2005

    • 著者名/発表者名
      Nakajima K, Kohsaka S (H Kettenmann, ed)
    • 総ページ数
      11
    • 出版者
      Oxford University Press

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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