研究課題/領域番号 |
16048231
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
中田 裕康 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (00041830)
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研究分担者 |
津賀 浩史 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (00374158)
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キーワード | オリゴマー / Gタンパク質 / 受容体 / ダイマー形成 / プリン受容体 / アデノシン / ATP / FRET |
研究概要 |
Gタンパク質共役受容体(GPCR)のオリゴマー形成は同じGPCRや類縁ファミリーGPCR間のみならず、構造的に異なるGPCR間でも生じて、受容体のリガンド結合、脱感作、細胞内移動、シグナル伝達などに様々な変化を与える。したがってオリゴマー形成はGPCRの多様性を促進する新しい機構であり、タンパク-タンパク相互作用が生理学的、薬理学的に重要な役割を果たす重要な例と考えられる。 我々はすでに、神経伝達を抑制的に調節に関与するGPCR型プリン受容体において、A_1型アデノシン受容体とP2Y_1受容体間のヘテロダイマー形成とその生理的機能を明らかにしている。そこで、プリン受容体におけるヘテロダイマー形成の役割をさらに明らかにするために種々のプリン受容体サブタイプや他のファミリーのGPCRとの組み合わせで共発現実験をおこなったところ、A_1アデノシン受容体はA_1、P2Y_1、P2Y_2、D_1 dopamine、mGluR_1などとダイマーを形成、またA_<2A>アデノシン受容体もA_<2A>、P2Y_1、P2Y_2、P2Y_<12>、D_2 dopamine、mGluR_5などの各GPCRとダイマーを形成するという結果が得られ、プリン受容体のダイマーを形成する能力の高さが明らかになった。プリン受容体がGPCRの発現もしくは細胞膜へのトランスロケーションにおいてある種のシャペロンとして機能する可能性をも示唆している。 別のGPCRファミリーに属するグルタミン酸受容体(mGluR1)のホモオリゴマー形成におけるリガンドの役割を、蛍光タンパクを結合させた受容体を用いたFRET実験で検討したところ、細胞内のダイマー形成ドメインの立体構造が細胞外ドメインへのリガンド結合刺激により調節されるということ、すなわち細胞内部の受容体ダイマー配置の変換が外部シグナルを仲介していたことを明らかにした。
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