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2004 年度 実績報告書

MFS型トランスポータ:遺伝子操作-構造相関による輸送機構解析

研究課題

研究課題/領域番号 16055201
研究機関帝京大学

研究代表者

笠原 道弘  帝京大学, 医学部, 教授 (40010102)

研究分担者 笠原 敏子  帝京大学, 医学部, 講師 (60328086)
キーワード糖輸送体 / glucose transporter / キメラ / 基質認識 / MFS / 酵母
研究概要

本年度の当初の目標は1)網羅的手法による基質認識機構の解明、2)膜輸送の分子シミュレーション、3)結晶化の追及である。1)の目標は順調な成果を収めた。すなわち、酵母の高親和性糖輸送体Hxt2とそれと相同な低親和性糖輸送体Hxt1のキメラの解析により、明らかになっていた高親和性基質認識に必要な膜貫通領域1、5、7,8の中でどのアミノ酸残基が関与するか調べた。この領域にある両者で異なる20個のアミノ酸残基を網羅的に入れ替えたキメラを作成し輸送活性を調べた結果、膜貫通領域5にあるLeu-201が最も重要であることがわかった。さらに近傍にあるCys-195あるいはPhe-198が、最大速度を得るに必要であることが判明した。その他の膜貫通領域で必要とされるアミノ酸残基を検索中である。2)の分子シミュレーションについては、Leu-201、Cys-195、Phe-198およびグルコースとガラクトースの判別に重要であることがこれまでの研究でわかっているPhe-431の3次元モデルを分子動力学で求めた。いずれの残基も糖輸送体で想定される中心ボアに面しているモデルが構築できた。今後モデルの精密化と、実験的検証を行う。3)結晶化については、His-tagを付加したHxt2およびヒト由来のGLUT1を酵母で増幅し発現する系を構築し、精製を行った。いずれもNi-Affinityカラムで精製でき、Hxt2については精製標品で再構成輸送活性を得ることが出来た。今後精製純度を上げるとともに広く条件を変えて結晶化を行う。
さらに研究の裾野を広げるため、ヒトの糖輸送体の先天性異常の患者さんの変異部位をあきらかにし、確定診断に寄与した。早期治療に役立てるとともに、活性に重要なアミノ酸残基を見出し今後の基礎的な研究に役立てる。また、植物細胞のソルビトール輸送体のクローニング、アミノ酸配列の決定を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Comprehensive chimeric analysis of amino acid residues critical for high affinity glucose transport by Hxt2 of Saccharomyces cerevisiae.2004

    • 著者名/発表者名
      Kasahara, T., Ishiguro, M., Kasahara, M.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 279

      ページ: 30274-30278

  • [雑誌論文] Identification of sorbitol transporters expressed in the phloem of apple source leaves.2004

    • 著者名/発表者名
      Watarai, J. et al.
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol. 45

      ページ: 1032-1041

  • [雑誌論文] A novel mutation of Na^+/glucose cotransporter in a Turkish newborn with congenital glucose-galactose malabsorption.

    • 著者名/発表者名
      Gok, F.et al.
    • 雑誌名

      J.Pediatr.Gastroenterol.Nutr. In press

  • [雑誌論文] Microsatellite polymorphism in Japanese mongrel dogs.

    • 著者名/発表者名
      Oishi, N. et al.
    • 雑誌名

      J.Vet.Med.Sci. In press

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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