本研究の目的は、「がんの体系的理解と個人に最適ながん医療を目指して」をキャッチフレーズとしてがん研究の統合的推進を目指すものである。特定領域としては、本領域「統合がん」を含め、「発がん」、「がん特性」、「がん診断と疫学」、「がん治療」の5領域を設定し、各々の研究領域を重点的に推進しているが、本領域総括班は5領域相互の連携を図るとともに、5領域全体の研究方針の策定や企画調整、がん研究推進において必要な支援体制の充実を図りながら、国内外への発信や情報交換を通してがん研究全体の発展にも貢献してきた。5領域の円滑な運営を図るため、メールの交換などを行いながら、さらに統合総括班会議を開催して研究の進捗状況や平成21年度の推進方策等について検討・決定を行った。中核拠点支接班のもと国際交流委員会による国際セミナーを開催し、各支援体制も順調に運営された。また、広報活動の一環として、「がん特定」ホームページの充実を図るとともに、社会への理解を深めるための活動の一環として、今年度も青少年・市民公開講座(於;出雲市)を開催し、大盛況であった。また、平成22年1月14日(木)-15日(金)の日程において、がん特定研究5領域合同シンポジウムを開催した。さらに本総括班では、研究全体の推進における倫理問題について必要に応じて対応できる倫理委員会を昨年度に引き続いて運営し、状況報告も行った。
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