本研究領域は、「細胞のがん化とがんの進展の分子機構」を解明することによって、がんの予防・診断・治療に貢献することを目的として計画され、本総括班は、(1)研究推進と支援、(2)研究成果の公開と情報収集、などの活動を通じて研究班を統括し、円滑な領域運営を進めた。 領域運営と支援に関しては、各総括班員が分担・協力して、領域全体および各項目の運営を行った。正副領域代表者の野田と石川は、領域全体の研究推進を統括すると同時に、平成21年9月30日(東京ステーションカンファレンス)および平成22年1月14日(学術総合センター)の二度に亘って開催された「統合がん」総括班会議に出席することにより、「がん特定」他領域との緊密な連携を進めた。研究項目長は、各項目の研究推進を統括し、そのための助言・指導や情報収集を行った。その他の、本研究分野で顕著な業績を持つ総括班員は、主として研究計画実施の方針に対する助言を担当した。また本総括班が中心となって成果の取りまとめを行い、これを基に「平成21年度研究状況報告書」を作成し、文部科学省に提出した。具体的には、全ての計画・公募班員より、成果報告書を提出して頂いた上で、各項目長が担当領域の成果状況の評価を行ない、この結果を領域代表が取りまとめて、報告書を作成した。また、本領域の班員による顕著な研究成果に関しては、統合総括班と連携して、ホームページによる成果の概要の公開を行った。 また、本総括班は、平成22年1月14~15日の二日間に亘って、学術総合センターにおいて、がん特定研究の他領域と合同で、合同シンポジウムを開催した。本シンポジウムには、本領域の班員の多くが参加し、さらに3名の計画班員(野田哲生、石川冬木、畠山昌則)と、1名の公募班員(西村栄美)が成果の発表を行い、研究交流と情報交換に努めた。
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