研究概要 |
本研究領域では, ヒトの健康に密接に関連する, 医学, 微生物学の分野における, ゲノム情報の解析研究の成果を社会に広く還元し, われわれの健康の増進, 疾患の予防, 治療に反映させることを目的としている. さらに, このようなゲノム情報研究の成果を社会に還元していくに当たり, 社会との接点において, さまざまな問題を生じる可能性があり, そのような社会との接点についても重点的に研究を行う. 領域内に, 「ゲノム情報を基盤とした疾患遺伝子の探索・検証と医療への応用」, 「臨床データとゲノム情報の統合を基礎とした疾患のシステム的理解と医療への応用」, 「ゲノム情報に基づく微生物の有効活用」, 「ゲノム解析による微生物病原性の解明」, 「ゲノム研究と社会との接点に関係する研究と活動」という5つの研究項目を設置し, 計画研究代表者による会議, 研究発表会を開催した. 本年度は, 3回の総括班会議を開催し, 研究発表会の企画・運営及び評価委員会の開催, 研究計画に対するアドバイスや支援を行った. 研究成果発表, 研究推進のための国際シンポジウム, インフォーマティクス, 医学, 微生物領域において研究会の企画と運営を行った. 研究成果等のホームページ等による発信, 社会とのコミュニケーションのための企画と運営, 諸外国のゲノム医科学研究者との情報の交換, 研究交流合同会議やシンポジウムなどの企画・支援・推進, 研究組織書, 報告書等の作成, などを行った. ゲノム医学研究推進のため, 臨床データと統合されたリソース収集, ゲノム医学研究コーディネータの育成を推進した. さらに, 大規模ゲノム解析プロジェクトについて, 支援班と連携して, 大規模ゲノム関連解析のプロジェクトの策定を行い, 全ゲノム関連解析の推進, 解析結果の共有指針の検討, 全ゲノム塩基配列再解析の医学応用に関する検討などを進めた.
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