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2006 年度 実績報告書

固液界面における光反応ダイナミクスの時間分解ニアフィールド分光

研究課題

研究課題/領域番号 16072217
研究機関関西学院大学

研究代表者

玉井 尚登  関西学院大学, 理工学部, 教授 (60163664)

キーワード顕微過渡吸収分光 / 半導体量子ドット / 走査プローブ顕微鏡 / 銀ナノロッド / フォトニック結晶 / 単一微粒子分光
研究概要

1.半導体ナノ構造の分光特性と走査プローブ顕微分光 CdTe量子ドットの非線形光学特性を解析し,2光子吸収断面積および非線形屈折率がサイズに大きく依存すること,性能指数はサイズが小さくなるほど大きくなる事を明らかにした。また,Sheik Bahaeの式を用いて非線形光学特性のサイズ依存性を理論解析した。量子ドットからCdTeナノワイヤも作成し,局所分光を行いその不均一性を明らかにした。また,励起子消滅は同じサイズの量子ドットと比較するとワイヤでその効果を受けにくいことが明らかとなった。さらに,前回,ポリビニルアルコールとトレハロース中における単一微粒子の発光明滅を報告したが,シリカ保護したCdTeを作製しその単一微粒子分光を行ったところ,発光明滅が著しく低減され殆どON状態になることを見いだした。量子ドットをとりまく界面層が発光ダイナミクスに重要な役割を担っていると考えられる。また,低温合成したCdSe量子ドットおよび量子ロッドの合成を行い,その光物性の時間分解顕微分光,ニアフィールド分光による解析を行った。
2.銀ナノロッドの合成とレーザー分光による研究 銀ナノロッドを界面活性剤を用いる還元法で作製し,その過渡吸収ダイナミクスを解析した。その結果,電子-格子緩和は銀ナノドットよりも長くなると共に,ナノロッドに特有のサイズに依存した振動現象が観測され,このacoustic vibrationからアスペクト比やサイズを見積もる事が可能となった。
3.フォトニック結晶を用いた高帯域・高感度顕微過渡吸収分光法 フォトニック結晶を用いて発生させた白色光をプローブ光とするポンプープローブ顕微分光法において,InGaAsフォトダイオードを用い光学系を調整する事により近赤外領域で,可視領域よりも高いS/N比で時間分解過渡吸収分光が可能となった。さらに,global pump, local probeの光学系を用いた時間分解SNOMで局所領域の過渡吸収ダイナミクスが観測可能となった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Fluorescence Lifetime Standards for Time and Frequency Domain Fluorescence Spectroscopy2007

    • 著者名/発表者名
      N.Boens
    • 雑誌名

      Anal. Chem. 79

      ページ: 2137-2149

  • [雑誌論文] Detection of optical trapping of CdTe quantum dots by two-photon-induced luminescence2007

    • 著者名/発表者名
      L.Pan
    • 雑誌名

      Phys. Rev. B 75(in press)

  • [雑誌論文] Intramolecular proton transfer in 4-methyl-2,6-diformyl phenol and its derivative studied by femtosecond transient absorption spectroscopy2006

    • 著者名/発表者名
      S.Mitra
    • 雑誌名

      J. Photochem. Photobiol. A : Chemistry 178

      ページ: 76-82

  • [雑誌論文] Molecular translational diffusion in solution under radiation pressure of near infrared laser light2006

    • 著者名/発表者名
      S.Ito
    • 雑誌名

      Proc. SPIE 6326

      ページ: 632605-632612

  • [図書] 役に立つ化学シリーズ 2. 分子の物理化学2006

    • 著者名/発表者名
      川崎昌博 編
    • 総ページ数
      200
    • 出版者
      朝倉書店

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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