研究課題/領域番号 |
16073202
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 誠 東北大学, 大学院生命科学研究科, 教授 (80235267)
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研究分担者 |
及川 雅人 東北大学, 大学院生命科学研究科, 助教授 (70273571)
酒井 隆一 北里大学, 水産学部, 助教授 (20265721)
島本 啓子 (財)サントリー生物有機科学研究所, 主席研究員 (70235638)
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キーワード | グルタミン酸受容体 / ダイシハーベイン / ネオダイシハーベインA / サブタイプ / アゴニスト / アンタゴニスト / 機能解析 |
研究概要 |
グルタミン酸受容体は高等動物の中枢神経シナプスにおいて興奮性神経伝達の中心的役割を司るのみならず、記憶や学習などの脳の高次機能、種々の脳疾患における神経細胞死などに深く関与している。近年の分子生物学的研究の飛躍的進展によりグルタミン酸受容体の解明が進み、構造的にも機能的にも著しい多様性を持った数多くのサブタイプに細分化されているが、個々のサブタイプの生理機能は未だ完全には明らかにされていない。本研究では、グルタミン酸受容体サブタイプ特異的アゴニストである海綿由来の興奮性アミノ酸ダイシハーベインおよびネオダイシハーベインAとそれらの類縁体の効率的全合成と構造展開により、特異的かつ高親和性の神経機能分子を創製することを目的とした。 ダイシハーベイン類のC8,C9位官能基に関する詳細な構造活性相関研究を行うためにネオダイシハーベインA類縁体の効率的な全合成ルートを確立した。エナミドエステルの不斉水素化反応によるグルタミン酸ユニットの高選択的導入法を利用することにより、共通中間体からネオダイシハーベインAおよび6種類の構造類縁体を合成した。詳細な生物活性評価の結果、9位のα-配置の水酸基がサブタイプ選択性に深く関与していることを明らかにした。 グルタミン酸受容体の機能解析のための分子プローブとして、10-ヒドロキシメチルネオダイシハーベインAを設計し、先に確立した合成ルートに従って合成を行った。予備的な生物活性評価の結果から、本化合物がマウスに対して天然物の約7分の一の痙攣誘発活性を示し、AMPA/カイニン酸受容体に対するレセプター選択性に関して天然物とは顕著な違いを示し、AMPA受容体に対してより高い結合親和性を示すことを明らかした。
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