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2004 年度 実績報告書

海洋無脊椎動物からのガン関連酵素を標的とする機能分子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 16073207
研究機関東京大学

研究代表者

松永 茂樹  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60183951)

キーワード海産無脊椎動物 / 細胞毒性 / ガン転移 / 酵素阻害 / マトリックスメタロプロテアーゼ / シアリダーゼ
研究概要

本年度は南西諸島においてスキューバダイビングならびにビームトロールで無脊椎動物試料を採集した。これらの抽出物について、細胞毒性ならびにガン転移関連酵素およびヒストンデアセチラーゼに対する阻害活性試験をおこなった。このスクリーニングで浮かび上がった検体から、活性物質の単離および構造決定を試みた。並行して、非常に強い海綿由来の細胞毒性物質であるpolytheonamide類の構造研究を行った。まず、薩南諸島産海綿Amphimedon sp.に含まれる細胞毒成分を検索したところ、既知化合物のhalicyclamine Aに加えて、新規化合物としてtetrahydrohalicyclamineおよび22-hydroxyhalicyclamine Aを単離し、機器分析によりそれらの化学構造を決定した。ついで、海綿Asteropus simplex由来のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害物質として、インドール環とイソキノリン環がけとんを介して結合した新規物質のasterodole Aを単離し、その構造決定を行った。さらに、同海綿に含まれるシアリダーゼ阻害物質として、36残基ペプチドのasteropineを単離した。本化合物は通常アミノ酸のみからなる鎖状のペプチドで、6残基存在するシステインが3つのジスルフィド結合を形成しており、植物、微生物あるいはイモガイから報告されているシスチンノットと呼ばれるペプチドと同様な三次元構造を取る。一方、48残基ペプチドであるpolytheonamide AおよびBの構造決定を完成した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Polytheonamides A and B, highly cytotoxic, linear polypetiddes with unprecedented structural features, from the marine sponge.2005

    • 著者名/発表者名
      Hamada et al.
    • 雑誌名

      J Am Chem Soc 127-1

      ページ: 110-118

  • [雑誌論文] Tetradehydrohalicyclamine A and 22-Hydroxyhalicyclamine A, New Cytotoxic Bis-piperidine Alkaloids from a Marine Sponge Amphimedon2004

    • 著者名/発表者名
      Matsunaga et al.
    • 雑誌名

      J.Nat.Prod. 67-10

      ページ: 1758-1760

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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