• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

海洋無脊椎動物からのガン関連酵素を標的とする機能分子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 16073207
研究機関東京大学

研究代表者

松永 茂樹  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60183951)

キーワード海綿 / 酵母 / 生育阻害 / 細胞毒性 / アルカロイド / 構造決定 / マクロライド
研究概要

1.大島新曽根産海綿Pseudoceratina purpurea由来の変異株酵母に対する生育阻害物質同海綿の抽出物を、液液分配、逆相カラムクロマトグラフィーおよび逆相液体クロマトグラフィーに付して、pseudoceratin AおよびBと命名した活性物質を単離した。これらの化合物は互いにジアステレオ異性体の関係にある、臭素を4つ含む化合物であった。NMRデータの解析から5つの部分構造を明らかにし、さらにHMBCデータからそれらの配列順を決定した。この段階で3つのエーテル結合の配置が不明であったため、NMRデータの詳細な解析ならびに化学シフトおよび結合定数の文献値との比較などにより、平面構造の結論を得た。6員環の周りの相対配置はNOEデータから決定し、鎖状部に存在する3連続した2級アルコールの相対配置もNMRデータから導いた。2,3,4-トリヒドロキシ-1,5-ペンタンジアミン部の絶対配置は、加水分解によって取得した当該フラグメントのビスMTPAアミドのNMRデータを合成標品の物と比べることにより、D-アラビトールと同じ配置であることを明らかにした。
2.大島新曽根産海綿Jaspis serpentina由来の細胞毒性物質同海綿の抽出物から、液液分配および逆相液体クロマトグラフィーなどにより、2つの活性化合物を得た。ひとつ目の化合物は既知化合物のpoecillastrin Cであったが、二つ目の化合物は類縁の新しい化合物であったため、poecillastrin Dと命名した。この化合物の平面構造を、機器分析データの解析により明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Pseudoceratins A and B, Antifungal Bicyclic Bromotyrosine-derived Metabolites, from the Marine Sponge, Pseudoceratina purpurea2007

    • 著者名/発表者名
      Jang, et. al.
    • 雑誌名

      J. Org. Chem. 72

      ページ: 1211-1217

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Poecillastrin D, a new cytotoxin of the chondropsin class from marine sponge Jaspis sepentina2007

    • 著者名/発表者名
      Takemoto, et. al.
    • 雑誌名

      Biosci. Biotechnol. Biochem 71

      ページ: 2697-2700

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cytotoxic C_<47>-polyacetylene carboxylic acids from a marine sponge Petrosia sp.2007

    • 著者名/発表者名
      Okamoto, et. al.
    • 雑誌名

      J. Nat. Prod. 70

      ページ: 1816-1819

    • 査読あり
  • [学会発表] Biologically active secondary metabolites from Japanese marine invertebrates2008

    • 著者名/発表者名
      S. Matsunaga
    • 学会等名
      CMDD Symposium
    • 発表場所
      ソウル
    • 年月日
      2008-11-02

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi