研究課題/領域番号 |
16075201
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
笠原 稔 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40001846)
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研究分担者 |
蓬田 清 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70230844)
宮町 宏樹 鹿児島大学, 理学部, 教授 (30182041)
谷岡 勇市郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40354526)
高橋 浩晃 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30301930)
吉澤 和範 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70344463)
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キーワード | スタグナントスラブ / 広帯域地震観測 / ロシア極東 / マントル微細構造 / トモグラヒィ |
研究概要 |
交付決定の通知を受けて、すぐに、カムチャッカを訪問し、本研究に関するロシア極東地域の関連する研究所との共同研究・観測の合意を得るべく交渉した。最終的には、1月にモスクワで、ロシア科学アカデミー副総裁と、研究代表者間で本研究に関する5ヵ年計画の合意書に署名した。観測点設置の準備として、8月にカムチャッカを訪問し、予定観測点の下見をおこなった。10月には、沿海州及びハバロフスク州を訪問し、極東ロシアの4観測点の下見を行い、現地担当者との協議を行った。12月には、サハリン地域の下見を行い、来年度からの本格設置の準備が完了した。また、設置する地震計は特注品であり、納入が1月末になり、今年度は、2月から北海道において、9台の試験観測と性能評価を進めている。この観測には、サハリンの研究所からの参加も得て、実際の設置作業に関する訓練もあわせて行った。現在観測中であり、3月末には、地震計の性能評価ができる。観測網展開の効果についてのシュミレーションを行い、既存の観測網では、10年以上の長期間のデータ蓄積を待たなければ見えてこないこの地域の地震波速度構造は、本研究による新たな観測網を加えることにより、3年の観測でも、より精度の高い結果が得られる可能性が確かめられている。また、観測システム運用のマニュアルを作り、現地での円滑な保守点検ができるよう準備を進めた。今年度は本格的な観測の準備期間であったが、ほぼ予定の準備は達成できた。
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