研究課題
1.顕著なCMR効果を示す二重臨界点近傍の組成をもつMn薄膜試料の電気伝導の不均一性を実空間観測し、巨視的なスケールで室温でも絶縁体・伝導状態が混在していること、絶縁体領域はヒステリシスを示すことなどを明らかにした。さらにこのような二相共存状態を伴わない磁歪によるCMR効果の存在を明らかにした。2.CDW状態にある臭素架橋Pd錯体において、光照射によるCDW-モットハバード相転移を見出した。光励起後、まず電荷秩序が融解し続いて臭素の二倍周期の変位が解放されることから、金属イオン間のクーロン斥力が支配的な役割を果たしていると結論された。電子の遍歴性がさらに大きいと考えられるヨウ素架橋白金錯体については、光照射強度を増加するにつれて、CDW→モットハバード→金属と転移すること、すなわち、系を三相の間で光制御できることがわかった。3.[Fe(ptz)_6](BF_4)_2において、温度ヒステリシスループ近傍で光誘起スイッチに成功、温度変化では区別されない構造転移とスピン転移を時間領域でカスケード転移過程として始めて観測した。Fe(pyrazine)[Pt(CN)_4]においては、光誘起励起過程に依存するスピン状態生成・緩和過程を観測し、スピン励起状態の空間相関をコントロールできることを示唆した。4.MnWO_4がらせん磁性相で強誘電性を併せ持ち磁場によって強誘電分極がフロップすること、CoCr_2O_4がコニカル磁性相で強誘電性を併せ持つこと、磁化と共に強誘電分極も反転することを発見した。また、TbMnO_3の強誘電分極の向きとらせん磁性のヘリシティの1対1対応し、空間変調する分極を確認した。FeCr_2O_4においてFeの一部を軌道自由度のないMnで置換すると、軌道が3z^2-r^2タイプからx^2-y^2タイプへと変化し、磁場によって軌道の向きが変化することによる大きな磁歪が発現する。
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