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2007 年度 実績報告書

アザラシ型位置決め機構を用いたメゾ/マイクロ/ナノマニピュレータの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16078214
研究機関豊田工業大学

研究代表者

古谷 克司  豊田工業大学, 工学部, 教授 (00238685)

キーワード圧電アクチュエータ / 移動機構 / 摩擦 / 位置決め
研究概要

本研究では,ナノメータからミリメートルオーダまでの領域で物体を操作・観察するシステムのための位置決め機構を開発することを目的とする.そのために,粗動と微動を一つの小型の機構で実現するアザラシ型機構を用いる.平成19年度は以下の項目を実施した.
(1)真空への対応
真空環境でも使用できれば,走査型電子顕微鏡(SEM)内でも使用可能となる.そのために,真空チャンバ内で1自由度機構の移動特性を測定した.真空下のしゅう動面と走行面の凝着の防止や,磁気的特性としゅう動特性を同時に満たすために,走行面に潤滑膜(MoS_2)や硬質膜(TiN)などの表面処理を施した.摩擦力を変化させるために,進行方向に対し垂直に取り付けたおもりを圧電素子で急激に駆動するときに発生する慣性力を利用した.機構のしゅう動面と走行面の摩擦係数が大きい方が動作は安定した.しかし同種金属では凝着が起こりやすいため動作が安定しなかった.摩擦係数が小さいと正負の変位が異なる傾向があった.これは真空中で特に顕著であった.
(2)マイクロマニピュレータの構築
L字形3自由度アザラシ型機構で平面内のxyθ方向に動き,1自由度機構でz方向に動くマニピュレーションシステムを構築した.ビジュアルフィードバックにより50μm程度のガラスビーズを操作することができた.
(3)電流パルス駆動法のシミュレーション
Martinのモデルの力係数を負荷に応じて変化させることで,負荷を加えたときの変位をシミュレーションした.実験と傾向は一致した.

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] Displacement Monitoring of Stacked Piezoelectric Actuator by Observing Induced Charge2008

    • 著者名/発表者名
      K. Furutani, N. Ohta
    • 雑誌名

      International Journal of Automation Technology 2(1)

      ページ: 12-17

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 非鉛圧電アクチュエータの技術動向と応用(解説)2007

    • 著者名/発表者名
      古谷 克司
    • 雑誌名

      日本AEM学会誌 15(4)

      ページ: 391-398

  • [学会発表] シミュレーションによる電流パルスを用いた圧電アクチュエータ駆動の評価2008

    • 著者名/発表者名
      古谷克司, 古田淳
    • 学会等名
      第19回「電磁力関連のダイナミクス」シンポジウム
    • 発表場所
      東京都新宿区・早稲田大学
    • 年月日
      2008-05-17
  • [学会発表] Evaluation of Driving Performance of Piezoelectric Actuator with Current Pulse2008

    • 著者名/発表者名
      K. Furutani, A. Furuta
    • 学会等名
      10th IEEE International Workshop on Advanced Motion Control
    • 発表場所
      Trento, Italy
    • 年月日
      2008-03-27
  • [学会発表] 摩擦力の差を利用したアザラシ型精密位置決め機構の開発(第10報)マイクロマニピュレータへの応用2008

    • 著者名/発表者名
      牧野泰三, 古谷克司
    • 学会等名
      2008年度精密工学会春季大会学術講演会
    • 発表場所
      川崎市多摩区・明治大学生田キャンパス
    • 年月日
      2008-03-17
  • [学会発表] 圧電アクチュエータの活用法と各種応用技術-精密位置決めを中心として-2008

    • 著者名/発表者名
      古谷克司
    • 学会等名
      超音波モータ連絡会
    • 発表場所
      東京都中央区・セイコーインスツル 日本橋オフィス
    • 年月日
      2008-02-29
  • [学会発表] アザラシ型精密位置決め機構2007

    • 著者名/発表者名
      古谷克司
    • 学会等名
      第69回スマート・アクチュエータ/センサ委員会
    • 発表場所
      東京都新宿区・東京理科大学森戸記念館
    • 年月日
      2007-11-25
  • [学会発表] 慣性力により摩擦力を制御するアザラシ型精密位置決め機構の移動特性2007

    • 著者名/発表者名
      古谷克司, 磯野秀明
    • 学会等名
      第16回MAGDAコンファレンスin京都講演論文集
    • 発表場所
      京都市中京区・コープイン京都
    • 年月日
      2007-11-22
  • [学会発表] 摩擦力の差を利用したアザラシ型精密位置決め機構の開発(第9報)慣性力による摩擦制御を用いた機構の真空中の移動特性2007

    • 著者名/発表者名
      古谷克司, 磯野秀明
    • 学会等名
      2007年度精密工学会秋季大会学術講演会
    • 発表場所
      北海道旭川市・ときわ市民ホール
    • 年月日
      2007-09-13

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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