研究課題/領域番号 |
16080211
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
出来 成人 神戸大学, 工学部, 教授 (10101065)
|
研究分担者 |
水畑 穣 神戸大学, 工学部, 助教授 (10283871)
梶並 昭彦 神戸大学, 工学部, 助手 (10169443)
|
キーワード | 酸化ジルコニウム / 液相析出法 / 液相充填法 / ユウロピウムドープ / フォトニックバンドギャップ / ポリスチレンテンプレート / 蛍光スペクトル / 絶対反射可視スペクトル |
研究概要 |
パノスコピック材料において構造規則性を付与する方法として、各種テンプレート材料を用い、光学規則性を発現する数10〜100nmの周期性を有するナノ構造によって可視光領域における蛍光挙動を検討するために、液相充填法により希土類を含有させたナノ周期構造体酸化物の発光挙動について検討を行った。フォトニックバンドギャップ(結晶中でその構造により特定の光の存在、伝播を許さない範囲)がEu^<3+>発光波長(610nm)付近に現れる反転オパール構造を有するEu^<3+>:ZrO_2複合酸化物の作製を行い、評価を試みた。PSテンプレートを用いて作製したEu^<3+>:ZrO_2複合酸化物の発光スペクトルにおいて粒径200nmのPSをテンプレートとして作製した薄膜試料では610nm付近に^5D_0→^7F_2に帰属される発光スペクトルが確認されたが、粒径310nmのPSテンプレートを用いて作製した上記の試料からは610nm付近の発光が認められなかった。粒径310nmのPSテンプレートを用いて作製した試料の入射角0°での反射ピークは610nm付近であるためと考えられる。すなわち、Eu^<3+>の発光は構造に由来するフォトニックバンドギャップ効果により抑制されたと考えられる。さらに、今回作製した各種酸化物、ならびに金属微粒子や希土類を分散させた複合酸化物ナノ周期構造体でフォトニックバンドギャップが確認され、屈折率、空孔の大きさにより反射ピークの位置は変化した。
|