研究課題/領域番号 |
16081201
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石川 健三 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (90159690)
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研究分担者 |
鈴木 久男 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (20192619)
末廣 一彦 北海道大学, 大学院・理学研究院, 講師 (60211976)
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キーワード | 精密測定とミクロ物理 / 座標表示の場の理論 / コヒーレンス / 超弦理論のブレイン / 高次元からの4次元時空構成 / ダークマター / 超対称ゲージ理論 / ハゲドロン温度と宇宙初期 |
研究概要 |
物理量の精密測定を通して、素粒子の物理を解明する本研究の一環として、場の理論や弦理論の様々な基本的な課題の解明と、その素粒子物理への応用が示された。 場の理論の基本的な課題として、座標表示による場の理論の定式とそのミクロとマクロをつなぐ物理現象や干渉効果、ならびに関連する素粒子物理への応用の研究が進展した。特に平面波とは異なる量子波束状態とその可干渉性の解明と、宇宙背景輻射やニュートリノの性質解明への応用、並びにこれらから新たな物理量の精密測定を行う可能性の研究が進展した。座標表示における場の理論を構築し、今までとは異なる新たな物理量の精密測定法を与えたことが、重要である。また、超対称ゲージ理論における超対称性を破る現実的なモデルを構築する研究が、進展中である。 また素粒子物理学の大きな課題である、宇宙や時空の起源に関して超弦理論に基づく解明がなされた。特に、超弦理論がもともと定義されている高次元時空から4次元時空をブレインの効果として構成すると共に、そのブレインが一方で現在観測されているダークマターである可能性を示した。詳細な検討の結果、ブレインがダークマターであり得ることが示された。また、宇宙初期における超高温でのブレイン対生成とハゲドロン相転移の関連が解明された。超弦理論と観測されている宇宙現象との直接的な、関連を示した点が重要である。
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