研究課題/領域番号 |
16081202
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山口 昌弘 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10222366)
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研究分担者 |
諸井 健夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (60322997)
山田 洋一 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (00281965)
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キーワード | 超対称性 / 素粒子理論 / 素粒子実験 / レプトンフレーバーの破れ / B中間子の物理 |
研究概要 |
本研究では、レプトンの世代混合の発見を通じて新しい物理を探るための理論的研究を進める。特にレプトンフレーバーの破れを与える標準模型を超える枠組み、とりわけ超対称理論について研究を進める。このため、次の研究テーマについて、研究を推進した。1)超対称性におけるクォークおよびレプトンセクターの世代混合の研究、2)上記の研究の基礎となる超対称性の破れに関する現象論的研究、宇宙論的研究、3)上記の研究の基礎となる超対称理論の量子補正の研究。1)のテーマについては、超対称統一理論の枠組みではスクォークの世代混合とスレプトンの世代混合が関連することから、これら両セクターの世代混合について現在の実験の制限と将来の実験への展望について総括的にまとめる研究を行った。同時に最近標準模型からのずれが指摘されているB中間子の混合の複素位相部分について、それがレプトンフレーバーの破れに与える影響について検討した。これらの結果は論文として準備中である。 右巻きスニュートリノが最も軽い超対称粒子である時の宇宙論について研究し、暗黒物質問題やグラビティーノ問題に対する新たな知見を得た。その他、超対称性の破れの伝搬機構として注目されている蜃気楼楼機構および異常機構について、現象論的・宇宙論的研究を進めた。さらにB中間子のFCNC崩壊に関する量子補正について新たな知見を見出した。これらの結果は論文として発表、もしくは投稿中である。
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