研究課題/領域番号 |
16081208
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
川越 清以 神戸大学, 理学研究科, 教授 (40183785)
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研究分担者 |
武田 廣 神戸大学, 理学研究科, 教授 (30126114)
蔵重 久弥 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (20205181)
山崎 祐司 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (00311126)
越智 敦彦 神戸大学, 理学研究科, 助教 (40335419)
本間 康浩 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (90107988)
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キーワード | LHC / アトラス実験 / 超対称性 / ミューオン / TGC / 新粒子 / 素粒子 / GRID |
研究概要 |
LHC加速器の建設は遅れていたが、ついに2008年9月に完成し、ビームの周回に成功した。アトラス検出器もそれまでに完成し、データ収集の準備はできており、シングルビーム事象のデータをとることに成功した。しかし、その後に加速器の故障が発生し、まだビーム衝突事象を得るには至っていない。現在は加速器の修理を進めているところであり、2009年9月の加速器運転再開と10月のビーム衝突実験開始にむけて、検出器の調整と超対称性の発見のための準備を行っている。 1. アトラス実験における超対称性発見の可能性とそれに続く超対称性の研究について、最新のシミュレーションを用いた再検討を行い、まとめた。 2. 2009年から2010年の実験では、設計値の重心系エネルギー14TeVよりも低い重心系エネルギー10TeVで、積分ルミノシティ200/pb程度のデータを収集する予定である。このデータによるアトラス実験での超対称性発見能力について、検討を進めている。 3. 超対称性モデルにおいて、2番目に軽い超対称性粒子(NLSP)が長寿命の荷電粒子で、アトラス検出器の中で「重いミュー粒子」のようにふるまう可能性がある。このような粒子の速さをミューオン検出器で測定し、NLSPの発見と質量の決定を行う手法について研究を進めている。 4. ミューオントリガーシステムについて、トリガーウィンドウの改良や、トリガー効率の決定法について、シミュレーションを使った研究を続けている。
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