核融合炉心プラズマの実現のためには、生成されるα粒子がプラズマ内部に閉じ込められ、そのエネルギーを十分にプラズマに伝達しているか否かが鍵である。よってその閉じ込めを左右する因子と機構を解明することは、燃焼実験の中心課題の一つとなる。本領域では1.アルファ粒子の閉じ込めと損失機構の解明に不可欠な計測法の開発、2.自己加熱プラズマ研究で特に開発を必要とする計測法の開発と、さらに3.アルファ粒子に関わる機構解明のための実験、の3つのグループでの活動が有効に行われるよう調整をはかり、その有機的な結合により新時代に即した計測法の開発と炉心プラズマ研究を展開する事を目的として設けられたものである。 延長期間の本年度は、本領域の(1)成果取りまとめ活動と、(2)成果の公開、(3)ならびに将来この分野の担い手となる学部学生や大学院生の育成のために活用する活動(若手育成活動)を行った。成果の公開活動として、燃焼プラズマ計測シンポジウムを2回主催し、成果発表と今後の本分野の展開について議論した。また国際トカマク物理活動計測部会やその他の国際会議において本領域の成果発表を行った。若手育成活動としては具体的には(a)学部学生や大学院生に長く利用されうる「核融合プラズマ計測」執筆。(b)大学院生を対象としたセミナーを共催(日韓セミナー)。(c)研究者および大学院生を対象とした、国際トカマク物理活動計測部会全委員長による講演会を開催した。
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