研究概要 |
JT-60Uにおけるアップグレードしたイメージングボロメータの結果について、第17回高温プラズマ計測国際会議(17^<th> HTPD)において招待講演を行った。赤外ペリスコープと性能が向上した赤外線カメラ(FLIR-Indigo/Phoenix)を用いることでイメージングボロメータの感度が30倍改善された。 理論で予想されているイメージングボロメータの高温運転の利点を検証するために、核融合科学研究所において実験を行った。開発した複数の低ノイズ較正法は、LHDの放射計測に使用する予定である。較正の手続きは今回開発したタイミングシステムによって高度に簡略化された。このシステムはナショナルインスツルメンツ社のハードウェアとLabviewソフトウェアで構成されている。イメージングボロメータの金属薄膜温度を制御するために、フィードバック制御による温度安定化回路を開発した。イメージングボロメータの高温運転に関する結果は、ICPP-2008国際会議においてE. Drapikoによって報告され、Journal of Plasma and Fusion Research Series誌への論文掲載が承認されている。 金と白金薄膜の比較実験により、白金が金より8倍高い感度をもつことが示された。この結果は、B. Petersonによって第18回国際土岐コンファレンス(ITC-18)において報告された。 イメージングボロメータを次世代の核融合装置における損失アルファ粒子検出器の一部として使用するための原理検証実験を、東北大学高速中性子実験室(FNL)のイオン加速器を用いてA. Alexeev博士(TRINITI, Troitsk, Russia)との共同研究として行った。この実験は、加熱したイメージングボロメータにアルファ粒子のエネルギー分離のために厚さの異なる薄膜の組を取り付けて行った。
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