研究課題/領域番号 |
16082210
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研究機関 | 特殊法人日本原子力研究所 |
研究代表者 |
近藤 貴 特殊法人日本原子力研究所, 炉心プラズマ研究部, 副主任研究員 (70360427)
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研究分担者 |
三浦 幸俊 特殊法人日本原子力研究所, 炉心プラズマ研究部, 主任研究員 (60354586)
杉江 達夫 特殊法人日本原子力研究所, ITER開発室, 主任研究員 (50360425)
河野 康則 特殊法人日本原子力研究所, 炉心プラズマ研究部, 副主任研究員 (90354589)
草間 義紀 特殊法人日本原子力研究所, 炉心プラズマ研究部, 主任研究員 (70343902)
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キーワード | 燃焼プラズマ / アルファ粒子 / 協同トムソン散乱 / 炭酸ガスレーザー / ITER / JT-60 |
研究概要 |
ITER等の燃焼プラズマの研究を進める上での主要な懸案事項である、閉じ込められたアルファ粒子の速度分布・空間分布計測を目的として、パルス炭酸ガスレーザーを用いた協同トムソン散乱法を開発する。その実現のため、(1)炭酸ガスレーザーの単一モード化の開発を行う。さらに、(2)燃焼プラズマ物理研究に必要となる、炭酸ガスレーザーの高出力、高繰り返し周期化を行う。これを用いて、(3)JT-60プラズマからの高速イオンからの炭酸ガスレーザーの散乱スペクトルを測定することにより高温プラズマによる計測手法の実証を行う。 今年度の成果は以下の通りである。 (1)プラズマからの散乱スペクトル受信のためには、パルス炭酸ガスレーザーの縦モードが単一モードであることが鍵となる。パルス出力波形の解析を行い、パルスの後半で多重モードになっていることが明らかになった。そこで、種レーザーの発振モードならびに波長を常時モニタするためのレーザー装置の改造を行った。また、種レーザーとして、従来より安定したフィードバック付きの炭酸ガスレーザーを採用した。これにより、パルスレーザーの発振モードの安定性を向上させた。 (2)散乱光受信の障害となっている電気ノイズ低減化のために、光学経路に遅延光学系を採用し、その設計・製作を行った。遅延光学系により散乱信号をノイズの発生時間から、1マイクロ秒遅らせることにより、ノイズ性能の改善が可能になった。また、パルスレーザー筐体内部に、2種類の周波数特性を持っ電磁波吸収体を貼付することにより、レーザー励起用の放電によるノイズ削減を行った。 (3)炭酸ガスレーザーを用いた協同トムソン散乱は、散乱角が0.5度という微小角散乱であるため、プラズマへのレーザー入射ミラーの精密な操作が必要となる。真空中でかっ磁場の中で使用できる2軸遠隔操作ミラーの開発を行った。
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