研究課題
ダイニン・微小管系の研究では、代表者、分担者、および計画班「鞭毛の振動運動システムの制御メカニズム」代表者の真行寺千佳子の協力により、ダイニン・微小管複合体の構造解析を進め、これまで一般に信じられていたモデルとは異なり、これらの2つの状態間でストークの角度は変わらないことを示して、これに代わるモデルを提唱した。構造解析に用いた複合体については、運動活性測定も行い、複合体中1のダイニンが運動機能をもつことを確認した。これらの結果については、分子モーターに関するゴードン、会議(米国)の招待講演等で発表するとともに、PNAS誌に論文発表した。八木、神谷らと共同研究により、電子顕微鏡法と画像処理法により、鞭毛・外腕ダイニンγ鎖の位置を同定し、Eukaryotic Cell誌に報告した。更に、単離精製した外腕ダイニンのクライオ・電子顕微鏡画像の撮影、ストークの可視化に成功し、日本生物物理学会で発表した。キネシン・微小管系の研究では、キネシンファミリー分子であるEg5の双頭コンストラクトをもちい、ヌクレオチド非存在下における立体構造を計算した。アクチン・ミオシン系においては、若林らとの共同研究で、アクチン結合タンパク質トロポミオシンの結晶構造解析と電子顕微鏡によるモデリングに成功し、PNAS誌に論文発表した。ミオシンとの複合体に関しては、1ナノメータを超える分解能の3次元像を手に入れている。電子顕微鏡像の撮影のためのCCDカメラの作成、評価を行い、十分な感度と分解能をもつCCDであることを示し、そのCCDと評価方法をJEM誌に報告した。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (21件) 備考 (1件)
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