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2004 年度 実績報告書

ダイニン・ナノシステムの運動と制御の分子メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 16083207
研究機関独立行政法人情報通信研究機構

研究代表者

大岩 和弘  独立行政法人情報通信研究機構, 基礎先端部門・生体物性グループ, グループリーダー (10211096)

キーワード一分子計測(SMD) / 生物物理 / ナノマシン / ナノバイオ / 分子モーター
研究概要

本研究課題では、生体ナノシステムとしてのダイニンの運動発生機構とその制御機構の解明を目指している。生理学的溶液下のダイニンに対して、単一分子計測を基本とした高精度な機能計測を行なう。そして、ATP加水分解に伴う構造変化と力・運動発生との相関と制御の機構を分子レベルで明らかにするために、蛍光標識したタンパク質単一分子の配向を溶液中で直接決定する蛍光顕微鏡技術やタンパク質フィラメントに沿って形成される力学ポテンシャル場をサブナノメートル精度で測定する新たな計測技術の開発を進めている。平成16年度においては、タンパク質分子(特にダイニン)上での構造変化を決定するための装置開発の一環として、エバネッセント光を用いた全反射型蛍光顕微鏡システムを設計し、その構築と改良を進めた。このシステムでは、励起光の偏光面と入射方向とを同期させて回転させることにより、エバネセント光の偏光面を試料面で360度回転させることができる。タンパク質分子に固定された蛍光分子はこのエバネセント光によって励起されるが、偏光面の回転によって蛍光強度を変調する。蛍光強度変化の位相とエバネセント光の偏光面の位相差からこの蛍光分子の配向を決定することができる。プロトタイプの装置を用いた実測で10度の角度変化を検出する能力が確認された。励起光には可視光半導体レーザーを用い、蛍光検出には高速化や位置情報の検出も視野に入れて、冷却型ディジタルカメラを基本とした微弱光撮像装置を使用した。タンパク質モータに標識した蛍光分子を微弱光撮像装置を用いて測定したところ、量子的褪色が観察され、単一蛍光分子の測定が可能なシステムであることが確認された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Recent progress in dynein structure and mechanism2005

    • 著者名/発表者名
      K.Oiwa
    • 雑誌名

      Current Opinion in Cell Biology 17

      ページ: 98-103

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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