研究課題/領域番号 |
16084203
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
竹安 邦夫 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (40135695)
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研究分担者 |
吉村 成弘 京都大学, 生命科学研究科, 准教授 (90346106)
堀米 恒好 新潟大学, 理学部, 教授 (60053352)
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キーワード | 核内構造タンパク質 / 核膜孔 / 核膜再構成 / マトリックス / 核小体 |
研究概要 |
(1)細胞核マトリックス画分のプロテオーム解析(堀米)で見出された機能/局在未知(39種)のタンパク質の解析を進めた。モチーフ検索の結果、高い率でWDモチーフを持つタンパク質(7種)が見出された。また、アミノ酸配列の40%以上をdisordered領域によって占められるdisordered領域に富むタンパク質が16種と、高い率で見出された。(2)核内タンパク質の動態解析(竹安、堀米、吉村)機能未知の核小体タンパク質であるBXDC1、EBP2、NO66は、核小体内において特徴的にモビリティーが遅く、難溶性であり、また分裂期にも特徴的な動態を示すことが明らかになった。(3)核タンパク質ISP36の機能解析(堀米)Yeast two hybrid法で見出されたISP36結合タンパク質の7種について、試験管内転写翻訳系でこれらのタンパク質を発現してISP36との結合を確認したところいずれのタンパク質もISP36に結合することが確認された。5種の結合タンパク質のGFP融合タンパク質をHeLa細胞で発現して細胞内局在を調べたところ、いずれもかなりの部分が核内でISP36と共局在していることが示された。(4)細胞周期における核膜とクロマチンの結合調節(竹安、堀米・吉村)エメリンとの機能的相同性が示唆され、かつヒトから線虫まで保存されているMAN1の細胞周期依存的リン酸化状態の解析を行った。MAN1は、N末端領域(MAN1-N、1-471残基)、C末端領域(MAN1-C、651-911残基)の二つの核質領域を持つ。MAN1-Nは合成期、分裂期ともリン酸化され、MAN1-Cは分裂期のみ弱くリン酸化された。In vitroのBAF結合実験から、MAN1-Nの分裂期におけるリン酸化が、MAN1-NとBAFの結合を抑制することが明らかになった。
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