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2006 年度 実績報告書

哺乳類における時間/空間的性決定機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16086203
研究機関東京大学

研究代表者

金井 克晃  東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助教授 (30260326)

キーワードSry / トランスジェニックマウス / 性分化 / 分子カスケード / 生殖腺
研究概要

哺乳動物の性決定は、Y染色体上の精巣決定遺伝子Sryの有無により支配されている。マウスでは、性分化期の胎子生殖原基において、Sryが一過性(胎齢11.0〜12.0日(dpc))に中央部から前後端に波状に発現することにより、未分化性腺を卵巣から精巣に誘導する。しかし、Sryが直接どの精巣/卵巣遺伝子を制御しているのか、Sryの機能、Sry直下の遺伝子ネットワークについては現在のところ不明である。我々は、本研究課題により、新たにSry機能解析用のモデル動物の樹立を目的とし、H16〜18年度においてマウスHsp70プロモーターにSryを連結した発現ベクターを用いて、Sry発現様式を改変したトランスジェニック(Tg)マウスの樹立を行った。その結果、通常飼育下で繁殖能があり(XX卵巣)、人為的に熱ショック(HS)を与えることにより、卵巣からXX精巣へと性転換させることができるSry誘導モデルマウス(#44)の樹立に初めて成功した。本モデルマウスを用いて、1)性分化初期(11.0〜11.25dpc)でのSry発現が精巣誘導に必須であること(精巣誘導の臨界期の決定)、2)SRYのみならずFGF9因子が時空間的なSox9発現制御に重要であること、3)Sry直下のカスケードに雄特異的に性腺にエネルギー供給する分子メカニズムの存在、4)Sry単独では完全な精子形成能を持つセルトリ細胞に分化できないこと(XX/Sryセルトリ細胞の機能不全)を見い出した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] SOX9 regulates prostaglandin D synthase gene transcription in vivo to ensure testis development.2007

    • 著者名/発表者名
      Wilhelm, D。 et al.
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem. (印刷中)

  • [雑誌論文] Potency of testicular somatic environment to support spermatogenesis in XX/Sry transgenic male mice.2007

    • 著者名/発表者名
      Ishii, M. et al.
    • 雑誌名

      Development 134

      ページ: 449-454

  • [雑誌論文] Expression Pattern of alphavbeta3 and alphavbeta5 Integrin mRNA in Mouse Fetal Gonads.2006

    • 著者名/発表者名
      Ishii, M. et al.
    • 雑誌名

      J Reprod Dev. 52

      ページ: 461-468

  • [雑誌論文] 哺乳類の性決定遺伝子Sry.「特集 : 雄と雌の生物学」2006

    • 著者名/発表者名
      的場, 平松, 金井
    • 雑誌名

      細胞工学

      ページ: 369-373

  • [図書] ホールマウントin situハイブリダイゼーション-up to date. 分担「組織細胞化学2006」2006

    • 著者名/発表者名
      金井, 川上, 平松, 金井
    • 総ページ数
      57-62
    • 出版者
      中西印刷

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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