研究分担者 |
難波 啓一 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 教授 (30346142)
福森 義宏 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60135655)
有坂 文雄 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (80133768)
吉川 信也 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 教授 (40068119)
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研究概要 |
細胞内に有る蛋白質、核酸等の複合体である生体超分子は生命の営みの鍵をとなる役割を果たしている。巨大な生体超分子はその働きの精巧さから類推すると,原子レベルの正確さの構造を持っていると思われる。平成16年9月に第1回総括班会議を開催し,あらゆる生体超分子の立体構造を原子分解能で明らかにする方法を開発戦略としてし,X線結晶構造解析と電子顕微鏡を組み合わせた方法を重視することを確認した.また,生体超分子による高度な働きの仕組みを明らかにするために,X線と電子線による方法のみならず他の分光学的手法や理論計算も積極的に導入することとした.目標にしている構造解析法の開発は、生物学的に重要な対象に成功理に適用されて初めて高い評価を受けることができる.公募研究のみならず広汎な研究者を対象に希望者を募って、ワークショップを開催し手法の普及と優れた研究対象の発掘をはかることとした. 主要な研究対象は、1.鞭毛、ウイルス、2.膜蛋白質複合体を含む巨大蛋白質複合体、である.これらは必ずしも結晶化可能なものばかりでなく、離合集散しながら働く弱い集合体も含んでいる. 平成17年3月16日に第1回の公開シンポジウム「生体超分子構造・機能研究の最前線」を開催した.このシンポジウムでは,代表者が特定領域研究「生体超分子構造」がめざすところを概説した後,計画研究代表者を中心に講演を行い,本特定領域研究がめざす構造生物学の新しい展開をひろくアピールした。各演題と講演者は以下のとおりであった. チトクロム酸化酵素が駆動する化学反応 吉川信也(兵庫県立大) 鞭毛の構造,自律的構造形成,作動機構 難波啓一(大阪大学) イネ萎縮ウイルスの一生 大村敏博(中央農研) 電子顕微鏡による構造機能研究の最前線 藤吉好則(京都大学) 生体超分子立体構造・機能解析のためのシミュレーション法 北尾彰朗(東京大学) バクテリオファージの構造形成,感染機構 有塚文雄(東京工業大学) 超分子ヘキグロビンの構造 福森義弘(金沢大学) 光合成系II膜蛋白質複合体の結晶構造解析 神谷信夫(理化学研究所)
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