研究課題
1.T4ファージ基盤ウェッジ複合体及び各構成成分の単離:ウェッジ(基盤周辺部)を構成する7つの蛋白質のうち、gp7についてこれを可溶性画分として精製することができた。この方法を用いてgp7を精製し、gp7存在下と非存在下でgp10およびgp10-gp11複合体のプロテアーゼ限定水解を行ったところ、gp7自体はプロテアーゼ感受性であったが、gp7の結合によってgp10は全くプロテアーゼ抵抗性になることが分かった。さらに、gplOに結合してgp10をプロテアーゼ抵抗性にするのはgp7のC末端144残基であることが明らかになった。現在このドメインとgp10との複合体の結晶化を進めている。2.T4ファージネック蛋白質gp13およびgp14の結晶化:ネック蛋白質gp13およびgp14の精製方法が確立し、両蛋白質を高純度で精製することが出来た。両蛋白質は水溶液中で結合しなかったが、0.8M硫安中では16.6Sの均一な複合体を形成し、SDS-PAGEのバンドの強度比から、(gp13)_<10>(gpl4)_5のサブユニット構造を持つことが分かった。また、電子顕微鏡画像から得られたリング状の構造はファージの電子顕微鏡画像からの三次元再構成像の大きさと一致した。3.gp34Nの発現・精製と結晶化:C末端を欠失した二種類の蛋白質gp34^<N325>F and gp34^N459F (FはC末端に融合したフォールドン)の発現および精製に成功した。両蛋白質は5.4Sおよび6.2Sの沈降係数をもち、分子量から三量体を形成していることが確認された。現在、結晶化を進めている。
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