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2004 年度 実績報告書

火山噴火罹災遺跡における生活・文化環境の復元研究

研究課題

研究課題/領域番号 16089201
研究機関東京大学

研究代表者

青柳 正規  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (40011340)

研究分担者 松山 聡  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (40272447)
キーワード火山噴火罹災地 / 環境復元 / 文理融合 / 発掘調査 / イタリア / ローマ時代 / 別荘遺跡
研究概要

2004年7月から同10月にかけて、当該遺跡の225m^2の範囲において建物床面まで発掘調査を実施した。発掘調査には、当領域を構成する火山学、日本考古学、西洋史学、物理探査、3次元計測、地理学、農学等の各分野の研究者が参加し、本研究推進のためのデータ採集を行った。
出土遺構、建物装飾などは、3次元レーザー・スキャナ、オルソ画像などを駆使してデジタル・データ化に努めるとともに、適宜写真撮影を行い、以後の建築学、美術史学的研究推進のためのデータ整備に努めた。
遺物については、当遺跡廃絶時にかかわるものが多数採集された。現在まで基礎的な整理・登録作業を継続中であり、その作業と平行して、個々の遺物の型式学的研究を進めている。
検出された遺構に関しては、できうる限り埋没前の状態を復元できるように、調査範囲の屋根掛け、構築物の理化学的手法を用いた保存処置などの作業を、現地の保存修復科学研究者との連携のもとに実施した。
当遺跡は、紀元1世紀前半に創建され、その後、改築、廃絶、再利用などの変遷を経たこと、西暦472年のヴェスヴィオ山噴火に伴って発生した土石流によってきわめて短時間のうちに、そのほとんどが埋没したこと、西暦472年の噴火以降も、当地周辺は、幾度となく火山噴火災害に見舞われたこと、当遺跡以外にも、ソンマ・ヴェスヴィアーナ市域には、未調査のローマ時代遺跡が散在している可能性のあることなどが、遺物の出土状況、遺物研究、遺構研究、周辺環境の研究を通じて明らかになった。
また、現在までに調査の及んでいる範囲は、かなり大規模な建物群の一角を占めるものであり、その全体的な性格、建物群の配置状況などは、今後の継続的な調査が必要であることも確認された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 図書 (1件)

  • [図書] ソンマ・ヴェスヴィアーナ所在ローマ時代遺跡発掘調査概要報告2005

    • 著者名/発表者名
      青柳正規 他
    • 出版者
      東京大学文学部(予定)(印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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